01:スターチス ページ1
▽
「…ムカつく程似てるんだよなぁ」
「あ?」
「うっわ地獄耳」
最早見慣れてきた端正な横顔をじっと見つめる。
顔をしかめていてもその姿は初恋の人とドッペルゲンガーさながらに完全一致。
「その顔で顔しかめないで下さいよ!
私の初恋の人は爽やかスマイル浮かべて頭撫でてくれるんですー!!」
「はぁ?!だったらお前も昔の方が可愛げあっただろ!!」
認めない。
ぜっったいに認めない!
顔だけ王子様のこの鬼上司が私の初恋の人だなんて認めない!!
「はぁ…取り敢えずこれ訂正な」
「……ふせんの量えっぐ」
え、何このふせんの量。
私が渡した報告書かんっぺきだったはずなんだけど何この仕打ち。てか今深夜二時ですよ??
「それ終わったら帰っていいぞ」
「そのそれが!大変なんですけど!!」
「異論は認めない」
「ブラック!!」
呻きながらカタカタとタイピングの音を響かす。
ダメだこれ無理だ今日のデート行けなさそうだよ愛しのマイダーリン。
いやまぁダーリンっていっても黒猫だけど。デートという名の散歩だけど。
真っ直ぐにパソコンの画面を見つめていても、欲求に正直な瞼は落ちていく。
ダメだダメだとエナジードリンクを飲んで自分を誤魔化すと、ぱんっと両頬を叩いた。
「…何やってんだ」
「眠気覚ましです!」
よし、頑張るぞ!!
と意気込み再度パソコンに向かう。
ん?首謀者はアモルかへ逃走??
眠気って恐ろしいな…アモルかって何処だよ国家建設するな自分!!
隣に座る降谷さんに気づかれないように、そっとアモルかをアメリカに書き換えた。
午前二時過ぎ、まだ仕事は終わりそうにない。
無情に時計の針は進む。
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壟薇 - 続き楽しみにしてます!!!! (2019年9月1日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます…!すぐに修正させていただきます! (2019年7月28日 0時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 11話に名前変換出来ていない箇所がありました。 (2019年7月28日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
haruno(プロフ) - ゆりんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて光栄です…!今後も楽しんで頂けるよう頑張りますね! (2019年7月20日 19時) (レス) id: ca8568045c (このIDを非表示/違反報告)
ゆりん - 面白いです!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 13時) (レス) id: aa34414ff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:haruno | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月10日 1時