先生たちにしばられるな！【実話】

46.幕が上がる ページ6

「やー、2年生、素晴らしい演技でしたねぇ。みなさんこんにちは、文化委員長の通称ヤクルトです」

ヤクルトの一人芝居のスタート。
幕間始まって、即、私たちは準備に入った。
道具を男子に運ばせ、ステージの道具を配置して…
私は、CMの原稿を必死に覚えてた。
みなさんご存知？行列のできる法律相談所の渡部の告知を。
私は渡部役。覚えきれねぇ…

もう良いや、と思ってステージを見渡すと、緊張した面持ちのクラスメート役。
女子の頭を軽く撫でていき、玲矢と彪ちゃんの背中を勢いよく叩いて、私は言った。

「あんだけ練習したんだし、私と由梨のツッコミもだんだん細かくなってくくらいやったんだから大丈夫よ！後悔しないようにやりきって来い！」

「続いては、3年3組の学級PRです」

ヤクルトの声が聞こえ、綾と泉をステージに出した。
みーちゃんに台本持って待機してもらった。

…結果を話そう。
1文言い忘れた。
そして、私でウケは取れなかった。
みんなに励ましていただきました。

「てか、悠大いないんだけどどこにいるの？」

朝陽ちゃんが言って、私は初めて悠大の不在に気づいた。
そういやどこだろ。

「あ、私舞台袖見てくるわ」

そう言って、私は下手側に探しに行った。
ステージではちょうど、4組のCMをやっていた。
広島が出演していた。
…女装して。
制服のスカートはいて、女子のみ着用のベスト着て打上花火をペンライト持って踊っていた。
笑うしかないよな。
悠大は上手側に野球部役と一緒に座っていた。

「それでは、準備が出来たようです。3年3組の皆さん、よろしくお願いします！」

京ちゃんの声が響き、幕が上がった。

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