50.引退する我らに祝福を ページ10
「学校祭の、全てのプログラムが終了しました。これから、閉会式を始めます。(中略)次に、校長先生の挨拶です」
「皆さん、今日の学校祭は楽しめましたか?
まず、生徒会役員の皆さん起立してください」
え、お説教じゃないよね??
何が何だかわからなかったが、言われるがままにその場に起立した。
「今日の学校祭がこうやって終われたのは、生徒会役員の皆さんが毎日遅くまで残って、毎日練習や準備をしてくれたからです。さっきも、上手く幕間を繋げてくれましたね、カスタネットで」
カスタネット…
「生徒会役員の皆さんの労をねぎらい、大きな拍手を!」
カスタネットを言われた事に拍子抜けしたが、私たちの頑張りを見てくれてる人はいてくれる。
そう思うと、嬉しくて胸いっぱいになった。
校長先生の話はやや長かったので以下省略で。
*
学校祭終わって、生徒会全員で片付けをしていた。
片付けるものを持って、全員で生徒会室に向かった。
「これで終わりか!みんなお疲れ様でした!じゃあ今日はクラスの方行って良いよー!」
「ちょっと待ってください、花凛先輩!あ、他の先輩方も!」
池ちゃんに呼び止められ、池ちゃんが私の方にずんずんと進んでくる。
いや、ビビった。
「先輩、逃げないでください」
「え、何、怖い」
そう言って池ちゃんは、今日が最後だからと私たちに手紙を1人ずつ渡していった。
え、私泣くぞ。
*
教室に戻る途中で、放送局の北川くんに会った。
「澤田さん、曲流せなくてすみませんでした」
「良いのよー、全然。山田先生が全部悪いから」
謝ってきたからチャラで。
*
教室はまだ入れないからと、美術室に連行された。
いつメン誰もいなかったので、窓辺で1人、池ちゃんからの手紙を読む。
手紙を読んでると、今まで生徒会で辛かった事、マジ切れしたこと、楽しかったことが浮かんできた。
「王様の耳はロバの耳ー!」
耐えきれなくなって、大声で窓から叫んだ。懲りずに。
美術室は一瞬、静寂に包まれ、私に冷たい視線が降り注ぐ。
幾らでも説教しに来い。
もう私は、先生の支配になんか負けない。
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乱歩君大好き人間(プロフ) - 花時雨さん» 「権力の大暴」じゃなくて「権力の横暴」でしたー←2年前くらいから...手がよく震えるんです←何があった (2019年3月17日 1時) (レス) id: 890e7ee745 (このIDを非表示/違反報告)
花時雨(プロフ) - 冷夏さん» すみません、具体的に何処が駄目なのか教えていただけると嬉しいです。 (2019年2月24日 11時) (レス) id: 0f7013957f (このIDを非表示/違反報告)
花時雨(プロフ) - レンさん» 口出されないのに越した事はないです!うちは円陣組もうとして、担任に逆に文句言われました笑 (2019年2月24日 11時) (レス) id: 0f7013957f (このIDを非表示/違反報告)
花時雨(プロフ) - 小悪魔さん» 団結力を高めるのには良い先生だったかもです…笑 (2019年2月24日 10時) (レス) id: 0f7013957f (このIDを非表示/違反報告)
花時雨(プロフ) - 乱歩君大好き人間さん» 「権力の大暴」にめっちゃ共感できました!もう卒業なんで、暴れ倒しますよ笑 (2019年2月24日 10時) (レス) id: 0f7013957f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花時雨(元カモミール。) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chamomile-7th/
作成日時:2018年12月19日 23時