45. 退社 ページ45
A「私は常務の秘書です。これからも常務の秘書なんです。常務がお戻りになるまで、私は他の方の秘書にはなりません」
ユノ専務「香月君、常務は戻らないんだよ？」
ユノ専務は、悲愴な顔をして言ったが、
A「それでも私にとっての上司は、常務ただ1人なんです。専務のことは尊敬しております。でも、私はこの先もずっと常務だけの秘書でいたいのです」
Aの気迫に押され気味になる。
ユノ専務「香月君、ちょっと待ちなさい」
A「いえ、もう決めたことですので」
頑ななAに、ユノ専務は頭を抱えた。
ユノ専務「分かったよ・・・ちょっと待ってなさい」
A「はい」
ユノ専務「君は常務に似て頑固だな」
やれやれという顔で言う。
少し待つと、ユノ専務は手に何か持って戻ってきた。
差し出されたメモを見ると、名前と電話番号が書いてあった。
A「これは・・・」
韓国の最大化粧品メーカー「ミイン」の社長の名前と電話番号だった。
ユノ専務「ここに電話して社長につないでくれるとは思えないが、うちの名前を出せば何とかなるかもしれない。いきなり韓国へ行ってもつても何もないよりはマシだろ？常務のことだ。あのやり手がいつまでもくすぶっているはずがない。何か情報が得られる時が来るかもしれない」
A「この会社の常務の奥様を存じております」
ユノ専務「えっ？」
A「前にパーティで奥様を紹介されました」
ユノ専務「誰に？」
A「岩井商事の社長の奥様です」
その時のことを話すと
ユノ専務「君は大した秘書だな。常務は君だけは手放さなったわけだ」
感心している。
A「ありがとうございます」
でも、結果的に、常務から離れていった。
泣きそうになったが、歯を食いしばった。
A「専務、お世話になりました。ありがとうございました」
ユノ専務「気をつけてな。見つかったら連絡をくれないか」
A「はい、必ず」
会社を出ると、まず同期４人にライン。
男どもの反応は予想した通りだった。
慌てふためき、
「早まるな」「戻ってこい」のオンパレード。
男前な女子２人は、私の行動を予期していたようで、冷静な反応だった。
「それでこそA！行ってこい！」
マリに至っては
「見つけたら一発食らわせてやりな」
A「ぷっ(笑)」
２人の言葉は、Aの背中を押し、歩き出す足は軽くなっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1595人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイラ(プロフ) - お疲れ様でした。久しぶりなので 最初から読み返します！楽しみ＼(^o^)／ (2019年9月19日 1時) (
レス) id: 91caf3041c (このIDを非表示/違反報告)
マミン(プロフ) - またシム家の仲間たちの続編見たいなーって何年たっても思います^_^ (2018年11月27日 22時) (レス) id: 0cd15f1a61 (このIDを非表示/違反報告)
jumpana(プロフ) - えー！ ちゃみゆうさんだったのですか！（今頃 (^◇^;) ）本当に嬉しい驚きです。最近、ずっとそばに…を読み返していたところだったので、本当にびっくり。私の癒しです。今回も、本当に最高でした。 (2018年10月1日 23時) (レス) id: e8772f8a7c (このIDを非表示/違反報告)
makimaki(プロフ) - ゆうさん» またまた読み返して来ちゃいました(^^♪常務チャンミン最高だったぁ(((^-^)))再度！ありがとうございましたぁ(^O^) (2018年9月23日 23時) (レス) id: 15860040e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - makimakiさん» 楽しんでくれましたか。良かった！ありがとうございました！ (2018年9月23日 16時) (レス) id: 9fc478c7b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆう | 作成日時：2018年1月9日 23時
