３４．よくやったな ページ34
お爺さんと奥様方の後ろ姿に、深々とお辞儀をして見送った。
再び、背後から
シム常務「香月！」
うわっ。
この声のトーン、
恐ろしい。
A「はい」
お辞儀をしたまま、常務の方にくるりと回って、
頭は上げずに
A「申し訳ありませんでした。秘書として出過ぎた真似をしました」
シム常務「お前、覚悟はできてるだろうな」
A「・・・・・」
怖くて目を合わせられない。
秘書を辞めろと言われるとか？
辞めたくないから、何とか謝って許してもらって・・・
なんて考えて
A「常務、申し訳ありませんでした。あの・・・」
シム常務「いいから来い、ここじゃ話ができねぇ」
ええっ！
どこで怒られるの？
このまますぐに逃げたいんだけど。
シム常務「逃げるんじゃねぇぞ」
やっぱり？
常務が早足で会場を出るから、私は駆け足で追いかける。
もう外は真っ暗だ。
シム常務「飯でも食いながら話そう。立食じゃ何も食えなかったからな」
ご飯？
それじゃ余計喉が通らない。
違うものないのかしら。
シム常務「確かここら辺に美味い店があったんだよな」
常務の少し後ろをついていくと、急に
シム常務「今日はなかなかいい話ができた」
A「岩井社長と上手くいったんですか？」
シム常務「手ごたえはあったよ」
余計まずいよ〜
社長と常務が上手くいったのに、
私が潰してしまうかも。
呑気におしゃべりなんかして・・・
シム常務「お前もよくやったな」
そうよ、そうよ！
首よね、やっぱり・・・
A「常務！私、辞めたくないんです！辞めさせないで下さい！」
シム常務「誰が辞めるんだ」
A「今、辞めろ・・と？」
シム常務「誰が辞めろと言った？人の話をよく聞け！よくやったと言ったんだ」
A「誰が？」
シム常務「お前だ」
A「私？！」
シム常務「ああ、お前だ」
A「私、何をしたんでしょう？おしゃべりしただけなんですが」
シム常務「お前はいつの間にか奥様方とあの爺さんと仲良くなったじゃないか」
A「あれは、偶然奥様方と同じ大学出身で、話が弾んで、あのお爺さんは、たまたま椅子を運んであげて、お話をしたら楽しくて・・・」
シム常務「あの爺さん、まだ会長だぜ？あれでまだまだ岩井商事で力があるらしい」
A「えっ？」
シム常務「その爺さんに気に入られたんだから、お前、大したもんだよ」
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ゆう - あくびちゃん、初めまして。一気読みですか？ありがとうございます！面白いと思っていただけて嬉しいです！ノロノロ更新で申し訳ないですけど、ノロノロ頑張りますので次章も宜しくお願いします (2018年1月9日 23時) (
レス) id: d062efd005 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 美ゆちゃん、大変大変お待たせしました〜。専務がなんと？！これからが大変です〜、書いてる私も（爆） (2018年1月9日 23時) (レス) id: d062efd005 (このIDを非表示/違反報告)
あくび(プロフ) - 初めまして。面白くて一気に読んでしまいました。続き楽しみにしています。 (2018年1月3日 21時) (レス) id: ab9fabd63b (このIDを非表示/違反報告)
美ゆ(プロフ) - 専務気になりますねー。そして私も…ホテルとか予約するのキツいな。。。はいー。待ってます。 (2017年12月21日 0時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - りんちゃん、う〜ん、この先、まだまだ色々ありそうな予感大です・・・でもヒロインちゃんは一生懸命な子なので、何とかしてあげたいんだけど、悪魔な私がまだダメって言ってるので’（笑） (2017年12月20日 23時) (レス) id: d062efd005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2017年8月30日 23時
