嘘でしょ…？ (you) ページ49
何が起こったの…？
一瞬にして見慣れない場所に放たれた
周囲に街灯はなく頼れるのは薄月の微かな明かりだけ…
ここはどこなの…？
宛てもなく歩き続けた
だけど何も見つけられない
また無限のループ…？
でもこんな暗闇では心が直ぐに折れてしまうだろう
それでも私は歩みを止めなかった
そして微かに聞こえてきた誰かの声…
チャミ「A…どこに居るの…？」
チャンミン…？
周囲を見渡して見つけたシルエットはチャンミンの物だった
私は迷う事なくそのシルエットに抱きついた
チャミ「A！？」
「チャンミン！」
強く抱きしめられた感触は間違いなくチャンミンの物…
それでも不安で恐る恐る見上げると頭上に輝く月を覆っていた薄雲が嘘のように消えチャンミンの顔がはっきりと確認出来た
チャミ「もう何も悩まなくていい…
俺たちは実の姉弟ではなかった」
「嘘でしょ？」
チャミ「嘘じゃない
詳しい事は後で話すから…
今はただAが幻じゃないって実感させて？」
そう呟いて私の唇を塞いだチャンミン…
私たちはいつまで経ってもお互いの唇を解放する事が出来なかった
激しくそして甘いキスに溺れ続けた私たちを見ていたのは空に輝く月と雲の切れ間から顔を出し始めた無数の星だけ…
その後私たちは手を繋ぎ月と星に見守られながら田舎道を歩きチャンミンの車に乗り込んだ
だけどチャンミンは車を出す事なく私を見た
「また私を救いに来てくれたの？」
チャミ「どうしてもAに姉弟でない事を知らせたくて…
でも今度はAが俺を救いに来てくれたんだよ？
鏡を見て…？」
無限のループから抜け出せたって事…？
私は慌ててルームミラーに自分の顔を映し出した
そこに映っていたのは明らかに老けた私の顔…
そんな私を見てクククと笑っているチャンミン…
「どうして笑ってるの？」
チャミ「ハトが豆鉄砲くらったみたいな顔だからだよ」
若干の苛立ちを飲み込み恐る恐る月を見上げた
この時間でも月はまだ東側に位置している…
つまり私は本当に無限のループを抜け出せたという事だ
チャミ「さ…帰ろう？」
「うん…」
後悔は残っていない
だからきっと大丈夫…
もう二度と離れ離れになる事はない
そう信じながら車に揺られた
赤信号で停車するとチャンミンは私の手を強く握った
チャミ「俺を見つけ出してくれてありがとう」
「え…？」
チャミ「誘拐され知らない場所に捨てられた俺を見つけ出してくれたのはAだったんだ…」
嘘でしょ…？
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ゆみ(プロフ) - おひさしぶりです。以前もソルさんのお話を読ませて頂いたゆみです。やっぱり読むたびに涙が出てしまい…お話に感動してます。このお話だけでなく、ソルさんのかくお話は何度も読みたくなるほど引き込まれてしまいます（笑）また〜お邪魔させて頂きます。 (2019年12月6日 11時) (
レス) id: 0ab89a49dc (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - motomatoさん» 2人はお互いを守ろうと必死だった…素敵ですよね。きっと素敵な家庭を築いていってくれる子余でしょう。最後までおつきあいいただありがとうございました！ (2019年6月10日 13時) (レス) id: f783cd171d (このIDを非表示/違反報告)
motomato(プロフ) - 一方通行ではなくて、お互いがお互いを思って守る…って素敵ですね！ありがとうございました！ (2019年6月10日 8時) (レス) id: bba7275c40 (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - 沙羅さん» 沙羅さ〜ん、ありがとうございます(泣)もっと幸せな日々を書きたかったから潜り過ぎたことを反省した作品でした。一瞬PCが復活したのですね！コメントいただきとても嬉しかったです。ありがとうございます！ (2019年6月8日 18時) (レス) id: f783cd171d (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 潜って、潜って、潜って・・・見えたぁ〜海に潜ってザバァッと地上に出たような感じです。いやぁ〜見せられましたね。ソルさんお疲れ様でした。PS：一瞬だけ復活しているPCから大急ぎで読んで来ましたよ。 (2019年6月7日 23時) (レス) id: ec31f29c69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソル
| 作成日時：2019年5月7日 1時
