王女の男 −JK− 第二章

もう1人の被害者　(You) ページ33

公主「つまり私と翁主はいとこ同士…？」



ミニョは自ら尻尾を出した



「何故私とそなたがいとこ同士なのだ？」



ミニョは何も答えられず俯いたままだ



チェ内官「公主様…
もう隠す必要はございませぬ」


公主「何の話だ！？」


チェ内官「翁主様もジョングク様も既に知っておられるからでございます」


公主「え…？」


チェ内官「勿論王様も世子様も…」


公主「そんなはずない！」


「知っておった
そなたが王様の子ではなくチェ内官の子だとな…」



顔面蒼白なミニョはジョングクをじっと見つめている



公主「ジョングク…
お前もそれを知りつつ私のそばにおったのか…？」


JK「はい」


公主「そうか…」



狂犬だったはずのミニョが捨てられた子犬のようになった
目が揺れている…



チェ内官「知らなかったとは言えこれまでの行動や言動は許されるものではありませぬ
大人しく罪を償うのです」


公主「王の女を寝取ったお前にだけは言われたくない」


チェ内官「そうでございますね…
だから私も罪を償うため公主様について行くのでございます
でも一つだけ言わせていただきます
私は寝取ったつもりなどございませぬ
結果的にそうなったというだけで…」


JK「薬でも盛られての事なのでしょう？
きっとチェ内官の意志でそうなったのではない…」


チェ内官「はい
血は争えぬもののようでございますね
罪深き王妃様の娘はやはり罪深き存在…
母娘よく似ております」



チェ内官はポロポロと涙を流し始めた


私のおじであるチェ内官は王妃様によって人生を滅茶苦茶にされた
実の妹である私のオモニと同じように…


チェ内官自身も被害者…
それでも自分を許す事なく罪深きミニョと共に罪を償おうとしている…
ただただ立派な方だと感じた



「チェ内官…」


チェ内官「はい？」


「いつか王宮に戻ってくれるな？」


チェ内官「え…？」


「チェ内官には私の子の教育係になってもらいたいのだ
だからその日までに自分自身を許してやってほしい
これは翁主命だ…その時は逆らうでないぞ？」


チェ内官「翁主様の仰せの通りにいたします」


「だがミニョは二度と王宮には入れぬ
何があっても情けはかけぬ
それだけは許せ？」


チェ内官「はい…」


「ミニョよ…
お前はもう二度とオモニには会えぬであろう
それも罰なのだ」


公主「そんなに私の事が憎いか…？」


「憎い…
憎くてたまらぬ」


公主「そうか…」



ミニョの言葉にはもう力がなかった

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