Fate’s Smile -Yunho-

正しい選択　(you) ページ37

ミナの婚約者は私達姉妹が勤務する病院の春日井医師…
とても優秀な外科医なんだ


そして何を隠そう彼は衆議院議員の中でも大物で知られる春日井さんの長男…
いずれ春日井医師も政界に身を置く事になるだろう


春日井医師が新卒入社したばかりのミナに一目惚れして始まった関係はもう2年近くになる
そして2人は今春結婚する予定



祖父「まさかその結婚相手と言うのは春日井敬一郎の息子なのか…？」


「はい
しかも長男とです」


祖母「切れ者だって噂の長男は確か医師よね！？
しかも春日井氏の地盤を引き継ぐって噂じゃないの！
大物中の大物だわ！
って事は…あなた…何があっても手出しは出来ないわ…
つまり私たちに残された選択肢はこの子だけって事よ！？」



分かってないな〜
私の婚約者だって相当な大物だよ？
なんて考えてたらユノが持って来ていた大きなバッグを2人の前にドンと置いた



祖父「これは何だね？」


ユノ「Aさんの購入代金です
時間がなくてまだ換金はしていないのですが…
丁度1億ウォン…つまり日本円で約1000万円入ってますのでお納めください」


祖父＆祖母「え…？」



私たちの視線を一身に受けたユノはふっと笑った



ユノ「富樫会長？
これでAさんは僕の物ですので二度とここには現れないでいただけますか？」


「ユノ！？
そんなのダメだって！
私のためにこんな事しないで！」


ユノ「それは違う
これは俺自身のためにしてる事だよ？」


「え…？」


ユノ「あの事故の時のAは俺にとって救世主だった
だから俺もいつかAの救世主になりたいと思ってたんだ
それで今俺はその夢を叶えようとしてるだけだよ？
だから邪魔しないで？」



お母さん…
やっぱり私の男性を見る目は確かだったみたい


私は正しかった…
つまりお母さんの目も確かだったって事が今証明されたんだよ？


お父さんを選んだお母さんは正しかった
お母さんをこの2人の元から救い出したお父さんの選択も正しかった
だから安心して？


間違っていたのはこの2人…

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