元夫婦 −JN−【1】

＊　(JN) ページ20

1週間後…
俺たちはソウルに戻った


玄関を開ける瞬間いつも期待してしまう


Aが帰ってきているかも知れない
『おかえり』と言って抱きしめてくれるかも知れない
と…


だけどその淡い期待はいつも裏切られる
勿論今回もそうに決まってるんだ


先頭を切って靴を脱いで中に入ったのはテヤンで…
太陽のような笑顔で俺に向かって手を広げた



テヤン「アッパ！おかえり〜」



これは俺が玄関で立ち止まると決まってテヤンが見せる行動で…
誰も教えてないのにAと同じ事をしてくれるんだ



「ただいま」



ギュッと抱きしめるとテヤンは背中をポンポンとしてくれて…
その手の感触はAとよく似てていつも俺の心を癒してくれるんだ



YG「テヤン？
オンマにはしてくれないのか？」



オンマって…？



テヤン「ユンギオンマもしてほしいの？」



ユンギがオンマなの？
ハラボジじゃなくて？



YG「いや…
別にしてほしい訳じゃない」



なら言うな！



JH「ヒョンはしてほしいなぁ…」


テヤン「もう…仕方ないなぁ」



テヤンは躊躇う事なく俺から離れてホソクに抱きついた


消えてしまった温もりがこの上なく寂しく感じられ…
またAとの記憶を色鮮やかに蘇らせる


Aを失ったから過去の記憶が輝いて感じられるんじゃない
Aと過ごした日々は間違いなく光り輝いていたんだ


もしそんな日々を取り戻せるのなら…
何だってするのに…

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