228 kei ページ8
何度も何度も見てきた。君の泣いている顔を。
それを見るたびに胸は、ぎりぎりと締め付けられるように痛くて。
それでも僕は、繋いだ手を離さないでここまで来た。
『あのね、…ひとつ、わがまま、言ってもいい?』
なぜかあの日の屋上を思い出した。
あの時ちゃんと手を離していられたら、
君はこんな風に泣かなくて済んだのかな。
.
.
慧「…大丈夫?」
A「うん…、」
座り込んだソファの上、2人でブランケットにくるまって身を寄せ合う。
右の手に巻かれた包帯が痛々しい。
また、守ってあげられなかったんだ、
いつかみたいにそっと、その包帯を撫でた。
.
泣き止んだ君は全てを話した。
そのひとつひとつが耳を塞ぎたくなるくらいに、胸に突き刺さるようで、
その小さな肩を抱いて、頭を撫でる。
.
A「ごめんなさい…こんなことになっちゃった」
消え入りそうな声がして、思わずその頰を両手で包み込む。
慧「何も謝ることない、」
A「……。」
慧「Aは何も悪くないよ…全部俺のせい、俺があの時、」
君の手を離していれば、
出掛かった言葉を君の手が遮った。
Aが首を大きく横に振って、さらりと黒髪が揺れた。
A「ちがう、慧くんだって悪くない、」
潤んだ瞳と桜色の唇が目の前で揺れて、
こんな時なのに、あぁ、Aは可愛いなぁって、好きだなぁって思ってしまうんだ。
.
さっきのあの、夕暮れの廊下で、
泣いている君の手を握っていたのはあいつだった。
きっとそうだ、Aが悲しいときも、辛いときも、
側にいたのはあいつだったんでしょ?
.
A「ん……、」
ふわ、とその桜色に唇を重ねた。
ねぇ、こんな時なのにあいつに嫉妬している俺ってどうしようもないやつだね。
どこにもぶつけられない感情が沸き起こって、ソファの上になだれ込む。
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ゆい(プロフ) - 通知が来て、久しぶりに読み返しました。lastがとてもきになります。どうか公開またはパスワードを教えていただけないでしょうか?? (2019年1月18日 22時) (レス) id: bc8f1d224d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ#(プロフ) - last読みたいです。パスワード教えてください。お願いします。 (2017年3月26日 16時) (レス) id: 010ac9b730 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 最終回だけパスワードかかってるんですか?あとで外れるんですか? (2017年3月26日 15時) (レス) id: 20501953db (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - スローモーションのlastのパスワードを教えてください!!お願いします!! (2017年3月26日 15時) (レス) id: ef8cab0c4e (このIDを非表示/違反報告)
志田梨奈(プロフ) - この作品のラストですが、パスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いします (2017年3月26日 15時) (レス) id: ff46e8fc7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃみ | 作成日時:2017年2月5日 18時