#16 ページ17
慧くんの一歩後ろでやり取りを聞きながら、イメージしていたお父さんとあまりにかけ離れていたので心底びっくりした。
2人ともイケメンには変わりないけど、なんか全然タイプが違う。慧くんはお母さん似だったのかな？
慧「あ、とーちゃん、Aちゃんだよ。今2階の部屋貸してる」
A「あの…ご挨拶が遅くなってすみません。先週からお世話になっている安達です」
「おぉ！あんたがそうか！自分ちだと思ってのんびりしてって。慧の親父です」
にか、と笑ったらぴかぴかの白い歯が見えた。
ちょっと怖い人なのかなと思ったら、とても優しい目をしていたのでほっとした。
お父さん、と呼ぶのは変だし、かといっておじさんと呼んでしまうにはあまりに男前すぎて、つい「なんて呼んだらいいですか？」と聞いてしまった。
「皆からは松兄ぃって呼ばれることが多いかな。まぁ好きに呼んで」
ってちょっとはにかむように笑って俯いたから、たまらなくきゅん！と心を掴まれそうになった。
何やってるんだ私は、人んちのお父さんに。
「お前ら飯食ったか？」
慧「まだ！腹減った！」
A「あ、私もまだです…、」
「んじゃ食っとけ」
彼は料理人らしい手際の良さで、あっという間にパスタを仕上げて器に盛りつけた。
.
「んじゃ、新入りに乾杯」
慧「かんぱーい」
A「お世話になります…！」
爽やかなレモンの香りに包まれたパスタを囲んで、ビールで乾杯。この家の人は乾杯とパスタが好きなのかな。
一口食べたら、さすが料理人…！って感じでものすごく美味しかった。
A「すご…！めちゃくちゃ美味しいです！レモンクリームのパスタって珍しいですね」
「だろ？店でもたまに出してるんだけどさ」
A「2人ともパスタ好きなんですね。この前慧くんにカルボナーラ作ってもらいました」
「こいつの料理なんて雰囲気だけだぞ、高いチーズ使えばいいと思ってんだから」
慧「だって美味いじゃん、高いチーズ」
「しかもこいつ白米派だし」
慧「好きだよ、パスタも。お代わりある？」
「相変わらず食うの早いなお前！」
やり取りがなんだか微笑ましい。全然タイプが違うけど、凸凹がぴったりハマってる感じ。仲良しなんだな。素敵な親子。
二人のやり取りを見ていたら、思わず笑ってしまった。
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ゐ(プロフ) - スロモからあっという間に時が経ちましたが、今年もちゃみさんの大ファンです！ビタシュガ続きの展開も楽しみにしています！ (2022年1月3日 0時) (
レス) @page47 id: e880b33f36 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - やっと、慧くんがいい感じですね。 (2022年1月1日 20時) (レス) @page47 id: a1f6031022 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2021年5月1日 15時
