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#68 ページ21

おでこの辺りに冷たくて気持ち良い感触がする。
心が達成感でいっぱいに満たされた、柔らかい眠りの中


ふと爽やかな風が頰を撫でて、ゆっくりと目を開けた。







あれ、ここ、アトリエだ…




慧「あ、起きた」



アトリエの端っこの長椅子の上で眠っていた私。

声のする方を向くと、長椅子の隣にパイプ椅子を置いて、こちらを覗き込むようにして座っている慧の姿。




A「慧…私、」


慧「軽い熱中症じゃないかって、大野先生が。あ、コレ飲んで?」


A「あ、ありがと…」




おでこに当てられていた冷たいタオルを手に取って起き上がる。
渡されたドリンクを一口飲んだ。
冷たい甘さが喉を通っていく。

思ってた以上に喉が渇いていたみたい。

さっき私が描いた絵が、アトリエの中に運び込まれていた。





A「光は…?」


慧「借りてた機材返しに行ってる。撤収とかはもう終わってるから大丈夫だよ」


A「そっか、ごめん…」




慧は笑いながら全然、と首を横に振った。




慧「調子どう?もう平気?」


A「あ、もう全然…よく寝てスッキリした感じ」


慧「ふは、そりゃよかった」




.



なんとなく会話が途切れる。



でも嫌な感じの沈黙じゃない。

穏やかで心地よい時間が流れていく。




慧の視線は自然と大きなキャンバスへ。
私もつられてそちらの方を見た。






.






慧「…今日弾いた曲さ、」





絵を見たままぽつりと、慧が呟く。





慧「Aと出会ったばっかりの頃に、一緒に見た夜の桜を思い出しながら弾いたんだよね」


A「え…!本当に…?」





慧は、こちらを見て笑いながら頷いて、




慧「だからさ、弾き終わってこの絵見たとき、めっちゃくちゃびっくりして」





それからまた、ゆっくりと絵の方に視線を移した。

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 伊野尾慧 , 八乙女光   
作品ジャンル:恋愛
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とまと(プロフ) - 深夜に一気読みで号泣でした、、こんなステキな作品に出会えたこと、とても嬉しいです!、これからも応援してます、頑張ってください!! (2019年12月31日 2時) (レス) id: e7e27b9562 (このIDを非表示/違反報告)
Nana - いつもドキドキしながら読んでます!最近更新の頻度が高くて嬉しいです!すれ違いってせつないですね、、彼女さんもいい子みたいだし登場人物が皆いい人なので皆に幸せになってもらいたいです続きも楽しみに待ってます! (2019年11月17日 0時) (レス) id: 2ec27d7b3e (このIDを非表示/違反報告)
sayo(プロフ) - 切なくて切なくて、先が気になって仕方ありません。毎回、おもしろ度を最高につけたいのに既に投稿済みで無効になってしまうやるせなさ…ついにコメントまでしてしまいました。更新、楽しみにしています。 (2019年11月12日 19時) (レス) id: 8f2791b52a (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - 100票目をいただきました!すぐ駆けつけられなくてごめん( ; ; )ちゃみちゃんの書く伊野尾くんは柔らかくて可愛くて大好きー!楽しみにしてます(*^▽^*) (2019年10月31日 20時) (レス) id: 135a6c956f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃみ | 作成日時:2019年10月26日 23時

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