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ピンポーン
A「はーい、」
.
さっきの通話から、30分とちょっと。
インターホンが鳴って、玄関に向かう。
A「あれ?」
詩織「A!急にごめんね〜」
唯香「えへ、」
A「何、2人で来たの?言ってよもう〜」
唯香「おじゃましまーす!」
唯香が、片手にコンビニの袋を持って、詩織の後ろから顔を覗かせていた。
.
唯香「じゃぁとりあえず、乾杯!」
詩織「かんぱーい、」
2人が買ってきたおつまみとかコンビニのスイーツをローテブルに並べ、カクテルの缶をコツン、と合わせる。
静かな週末の夜が、急に華やかな女子会の夜になった。
.
詩織「え、これおいしい」
唯香「新発売のやつでしょ!もう一個買うんだった〜」
A「あ、2人とも部屋着貸すよ?」
詩織「ありがとう!あ、歯ブラシは持ってきたから大丈夫〜」
A「泊まる気マンマンかーい!」
唯香「わーいお泊り!楽しい!」
.
2人に適当に部屋着を貸して、私もすっぴんで、女の子同士の気を使わない時間が過ぎてく。
詩織「唯香式場の見学どうだったの?」
唯香「あ、雰囲気は好きだったんだけど、思ったよりチャペルが安い感じでさ」
詩織「あ〜、それ重要だよねぇ、」
A「…、」
相槌を打ちながらお菓子に手を伸ばす詩織を見つめる。
さっきはもうちょっと思いつめた感じがしてたけど、
割と普通、かなぁ?
A「ね、っていうかさ、」
二缶目をぷしゅ、と開けながら何気なく聞く。キウイサワー、だって。おいしそ。
A「詩織の相談って何だったの?」
詩織「…!」
一瞬詩織の肩がぴく、と揺れて、今度は唯香に目配せ。
詩織「…どうしよう…何から話そう…」
唯香「いやもうこういう時は結論から言ってしまった方が」
詩織「そうか…そうだね…!」
A「…?」
何やらボソボソと話し合う2人をきょとん、と見つめていたら、
詩織「A…、」
A「うん?」
詩織「…勝手なことして、ごめん!」
A「え…?」
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そう言って詩織がテーブルの上に置いたのは、あまり馴染みのない水色の封筒だった。
A「コンサート事務局…?」
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今思えば、その夜が、小さな奇跡の始まりだったんだ。
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いく(プロフ) - 完結おめでとうございます。2人のお話が大好きです。もう一度出会えてここまでこれたのもとっても嬉しいです!! (2019年9月5日 16時) (レス) id: bf142477e0 (このIDを非表示/違反報告)
みーな(プロフ) - 終わってしまった!大好きな2人のお話だったので嬉しさと淋しさでいっぱいです。素敵なお話を共有させていただいてありがとうございました!また、この2人にも新しいお話にも、近い内お会いできる事を楽しみにしてます!最高でした!! (2019年9月5日 11時) (レス) id: 0f82e6a95a (このIDを非表示/違反報告)
Minami(プロフ) - こんなにも素晴らしいお話を書いてくださりありがとうございます!大好きです。ぜひ続編書いて欲しいです! (2019年9月5日 10時) (レス) id: 2aa9c6ae3e (このIDを非表示/違反報告)
侑和姫(プロフ) - 終わって欲しくないです!未来の話とかたくさん書いて欲しいです! (2019年8月27日 17時) (レス) id: c8a348212a (このIDを非表示/違反報告)
ちょん(プロフ) - 2人の子供の話とかずっとこのお話読んでいたいです! (2019年8月19日 7時) (レス) id: ddb27fd106 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃみ | 作成日時:2019年4月9日 23時