桜雨、恋の音。・・Kei・・

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「いたぁ！光ぅ！」


光「いって、うわ、酔っ払ってんじゃん」



その時突然響いた、女の子の甘ったるい声。見るとさっきのボーカルの女の子が、光の背中にもたれるようにして笑っている。ほんのり赤い頰。


光「お前また飲み過ぎ？もーやめとけよ喉潰れるぞ」


「えへへ〜大丈夫だよぉそんなに飲んでないよぉ」



そのまま彼女が光の耳元に顔を近づけてひそひそと何か話すから、会話は聞こえなくなった。




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圭人「Aちゃんは普段どんな絵描いてるの？」


A「あ…見る…？ちょっとなら、あるかな…」


向かいに座った圭人くんにニコニコ話しかけられ、スマホを取り出す。


A「これとか、」


圭人「わぁ、すごい…！綺麗な色…あ、こっちのも見たいな」


向かいから身を乗り出している圭人くんに、少しでも見やすいようにとスマホをずず、と前に動かした時、




光「俺ちょっと麻帆送ってくるわ」


裕翔「お疲れー」



光は、『麻帆』と呼ばれたその女の子を支えるようにして出て行った。



圭人「この絵は、テーマとか何かあるの？」


A「えっとね、これは…」




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そのまま圭人くんと会話を続けていたら、裕翔くんの冷めたようなため息が聞こえた。



裕翔「まーたやってるよ麻帆」


薮「光もなんでハッキリしてやんないかねぇ」


裕翔「意外ともうやることやってたりして」


薮「はっは、そうかもね」


慧「っていうかねぇ！なんであんな光モテんの〜！ずりぃ〜」


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圭人「ん…？」


スマホを持ったまま思わず裕翔くんたちの会話に聞き耳を立てていて、はっとして、


A「あっごめん、えっと、この絵はね…」



慌てて取り繕うように会話を続けた。






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