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1年前____________
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「ねぇ、あのさ、」
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どこからか飛んできた桜の花びらが、時折ふく柔らかい風を受け地面を舞っている。
ぽかぽかと穏やかな日差しが降り注ぐ中庭で。
A「へっ…？」
自販機の前で何を買うか真剣に悩んでいた私は、
背後から掛けられたその声に不意を突かれ、
おそらく相当まぬけな顔をして振り返ったと思う。
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白いパーカーを着ていたその人の、ふわふわのきのこみたいな髪が、日に当たって茶色く透けていた。
内気な私は、キャンパス内にまだ友達らしい友達もできていなくて。
それでも、入学してからほんのわずかしか経っていない中、なんとなく言葉をかわした人も何人かいた。
だけど、男の子なんてまだ、挨拶もしてないよ…
A「えと…何でしょう？」
「んー？だからそれ、」
彼はなぜか目線を逸らしながら、白いフレアスカートを履いた私の腰元を指差した。
長くて、綺麗な指…
じゃなくて、
え、どうかした？
A「…あぁ！」
振り返り後ろ姿を確認すると、
フレアスカートの後ろの裾がウエストのゴムに引っかかって、
…いろいろと見えちゃってる状態…
A「っ…！」
慌ててスカートを元に戻したけど、きっと時は既に遅い。
おそらく背後にいる彼は全てを見てしまったし、
…っていうかいつからこんなんなってたの？家からだったらほんとに泣く…！
「…なんかごめん。ほぼ見てないから俺、」
A「あ、違う違う…！…教えてくれてありがとう…」
「うん。あ、じゃぁさ」
A「？」
しょげかえる私にへら、と笑いかけてきたその彼は、お財布からお札を取り出して自販機の中に入れた。
「何がいい？」
A「え！いいよそんな！」
「いーのいーの、ほら早くぅ！お金戻ってきちゃうから！」
A「えっ、あっ、じゃぁ…いちごみるく」
「ふっは、ほんっと好きだねイチゴ」
A「…？」
ピピピ、ガコン。
落ちてきたピンク色のパックを、彼がよいしょ、と取り出した。
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夜神月風火 - いつも楽しみに読んでます。ちゃみさんがだいすきなので、更新されるたびにうれしく思います！無理なさらず頑張ってください！ (2019年8月15日 15時) (
レス) id: d7aa5f874c (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - Twitterで２つ連載されると聞いてわくわくしながら待ってました！いつもちゃみさんの新作を見るとどんな伊野尾くんでも本当にきゅんきゅんするんです！２つ同時に連載されるのは大変かと思いますが、無理なさらないでくださいね！ずっと待ってます！ (2019年4月5日 1時) (レス) id: 06987761d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2019年3月22日 0時
