Prologue ページ1
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『…ねぇ、』
ざわざわと賑やかな人混みの中、
私の手を握りしめたまま振り返りもせず、ずんずんと進んでいく背中に、堪らず声を掛けた。
『ねぇってば、聞いてる?』
突然の出来事に思考がついていかず、思わず強くなってしまう口調とは裏腹に、
胸の奥に広がっていくのは、忘れかけていた甘酸っぱい想い…
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ふわりと吹いた夜風。目の前をひらひらと桜の花びらが舞っていった。
『わ、』
急に足を止めた彼が、その手を握ったまま振り返った。
『……、』
こんなにちゃんと、彼の目を見るの、いつぶりだろうか…?
少し垂れた、二重幅の広い瞳。
いつもは柔らかいはずのその視線が、何かを訴えかけるように揺れて、
『…!』
次の瞬間、起こった出来事に、
私の呼吸はひく、と止まった…
__________桜雨、恋の音。
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夜神月風火 - いつも楽しみに読んでます。ちゃみさんがだいすきなので、更新されるたびにうれしく思います!無理なさらず頑張ってください! (2019年8月15日 15時) (レス) id: d7aa5f874c (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - Twitterで2つ連載されると聞いてわくわくしながら待ってました!いつもちゃみさんの新作を見るとどんな伊野尾くんでも本当にきゅんきゅんするんです!2つ同時に連載されるのは大変かと思いますが、無理なさらないでくださいね!ずっと待ってます! (2019年4月5日 1時) (レス) id: 06987761d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃみ | 作成日時:2019年3月22日 0時