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この春から大学生になった。
ずっと憧れていた、とある芸術大学。
オープンキャンパスの時から、ここの学生としてキャンパスを歩くことを夢見て来たから、
未だに夢心地でふわふわとした感覚が抜けきっていない。
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子どもの頃から、友達を作るのは得意じゃなかった。
というより、他の人に合わせるのが。
だから、友達と遊んだりするよりもクレヨンでお絵描きばかりしていた。
描いている時間は自分の世界にどっぷりと浸れるから大好きだった。
こんな子と友達になりたいな、みたいな、空想の友達なんかも描いてみたりして。
空想の世界の中の私は、そんな私を理解してくれる優しい友達に囲まれながら、それはそれは楽しく過ごしていた。
だからもうそれで満足だったのだ。
次第に私に声をかけていく友達は1人減り、2人減り…
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どこに行っても変わりもの扱いされるのは、あんまり本意じゃなかったけど。
そんなことよりも自分の手で、自分の世界を紡いでいくことの方が大切だった。
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絵だけで食べていけるほど甘い世の中じゃないのは分かっている。
それでも、この大学で、大好きな絵の勉強ができることが、
今の私にとって最高の幸せだった。
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こんな感じだから当然、友達らしい友達はおろか、ろくに恋もしたことなく…
18歳の春、それでも私の胸は、まだ知らない未来に向かってわくわくと動いていた。
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夜神月風火 - いつも楽しみに読んでます。ちゃみさんがだいすきなので、更新されるたびにうれしく思います!無理なさらず頑張ってください! (2019年8月15日 15時) (レス) id: d7aa5f874c (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - Twitterで2つ連載されると聞いてわくわくしながら待ってました!いつもちゃみさんの新作を見るとどんな伊野尾くんでも本当にきゅんきゅんするんです!2つ同時に連載されるのは大変かと思いますが、無理なさらないでくださいね!ずっと待ってます! (2019年4月5日 1時) (レス) id: 06987761d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃみ | 作成日時:2019年3月22日 0時