灰色のなみだ ページ1
慧「A〜？」
つかつかと、通学路を何も言わず早歩きしていくAのすぐ後ろを、ついて歩く。
慧「どうしたんだよぉ。なんかあった？」
なんて言いながら、本当はドアの前で、女子達の会話を聞いてしまったんだ。
.
『まったまたー！知らんぷりしないでよ、いっつもいのちゃん独り占めしてるじゃん、慧ちゃん慧ちゃーんて、』
A『そんなことないよ…』
『えー！そんなことあるってば。『デキてる』んでしょ？』
A『そんなんじゃないってば…！』
『もうキス…とかしてるんでしょ、どうせ』
A『してない！したことないよ！』
.
小さい頃からずっと一緒だった俺たち。
だけど最近になって少しずつ、その関係の微妙なバランスが変化しているのを子どもながらに感じていて。
それでも、Aの隣にいるのはずーっと俺だけがいい。
慧「なんかぁ、女子達とケンカでもした？」
そんな風にいつまでも思ってる俺はガキかな？
ふと、Aが足を止めてくるん、と振り返った。
慧「うわ、」
前につんのめった瞬間彼女の大きな瞳がすぐ近くにきた。
Aってこんなにちっちゃかったっけ。
いつも無邪気に笑うだけだったその表情が、最近はすっかり大人びてきた気がして、こっそり胸の奥がどきんとした。
A「あのさ！」
慧「ん？」
A「別に毎日一緒に帰らなくてもよくない！？」
慧「えっ、なんで？」
A「だってもうすぐ中学生なんだよ！子どもじゃないじゃん！」
慧「えぇ、そうかぁ？」
A「〜！そうだよ！毎日一緒に帰るのは…その、変なんだって！」
それだけ言うとまた、プイ、と前を向いて歩き出した。
やっぱり、さっきあいつらに言われたこと気にしてる？
俺はそんなの、ぜんっぜん気にならないけどなぁ。
慧「変かなぁ」
懲りずに彼女のすぐ後ろを付いて歩く。
慧「でも俺、やっぱりAと帰りたいよ」
慧「中学入っても、ずっと、」
別にずーっとガキって言われてもいいよ。
やっぱりAの隣にいるのは俺がいいよ。何歳になったって。
…それにさ？
.
『そうだよ！Aはゼッタイ俺と結婚すんの！もう予約した！』
.
Aは忘れてるかもしんないけど、俺はずーっと覚えてんだぞ。あの日の約束。
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ちゃみ(プロフ) - HimawaRiさん» ありがとう〜(^^)！ここからは慧くん目線で急にファンタジー色が強めになります♪前半とはちょっと違った雰囲気を楽しんでもらえたらいいな♪私も更新のたびにドキドキ笑、しているんだけど続きもがんばります！ (2018年10月12日 0時) (
レス) id: 84a0c50988 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみ(プロフ) - 由依さん» 由依ちゃんありがとう(^^)！やっとキーマン登場させることができました笑！これからも気まぐれで他メンバーを出したいな〜と目論んでいるので、そんなところも楽しんでね♪完結までの道のり長そうだけど、続きもがんばります！ (2018年10月12日 0時) (レス) id: 84a0c50988 (このIDを非表示/違反報告)
HimawaRi(プロフ) - 移行おめでとうございます！この先どうなるのかドキドキしながら読ませていただいてます！まさかそういう形で慧くんが出てきたとは思いませんでした！更新頑張ってください〜！ (2018年10月7日 18時) (レス) id: e2fde3b226 (このIDを非表示/違反報告)
由依(プロフ) - 移行おめでとうございます。三人目のキーマンが登場しましたね☆〜どうなるのか全く予想できないし、とても楽しみです(#^.^#)続き楽しみです！更新、頑張ってください♪♪裕翔君の登場も嬉しいです(o^^o) (2018年10月7日 17時) (レス) id: 0583577ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2018年10月1日 23時
