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A「心因性記憶障害…?」
「…と、お医者さんには言われたわ」
窓の外から降り注ぐ日差しは、お昼近くなって突き刺すように強い。
時折遠くを見ながら、ママは『あの日のこと』を全て話してくれた。
「強いショックやストレスによって、特定の出来事だけが、頭から消えてしまうのね。
一般的な記憶は残っているから、日常生活に支障はないけれど」
A「そう…だったんだ…」
「無理に思い出させることだけはしないでほしいと言われていたの。それで、パパと話し合って…あの後すぐ、この家に引っ越した」
A「引っ越し…、」
そういえば、私は卒業を間近に控えた2月の終わり、隣町に引っ越したのだ。
そのせいで、行く予定だった中学にも行けなかった。
ぼんやりとしていた『あの頃』の記憶が、少しずつ戻って来る。
「あなたが一人暮らしするって言った時、パパが猛反対したでしょ?」
A「あぁ、うん」
「あなたのこと、心配だったのよ。
突然記憶が戻ったりしたら、パニックを起こしてしまうんじゃないかって。それで無理やり電話なんか引いたりして、」
A「そう、だったんだ…」
あの時のパパの様子に、なんて過保護なんだろうと半ば呆れていたけれど、
そういうことだったんだ…
そこまで話したママは、グラスに残った麦茶を飲み干して、大きくため息をついたあとに、
あとね…と、小さな声で付け足した。
「不思議だったのはね、あなたが忘れてしまったのは慧ちゃんのことだけじゃなかった…」
A「…?」
ママの目が、その日初めて、悲しげに伏せられた。
「それまで大好きだったこと…本を読んだり、料理をしたり…っていうことにも、何にも興味を示さなくなってしまったの」
「あなたの中に、自分を責める気持ちがあるのではないかと、
好きな物事も何もかも手放してしまうことで…彼への償いをしようとしているのでは、と…担当の先生に言われてね」
A「え…、」
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ちゃみ(プロフ) - ibuki1030さん» 全ては第5章からひとつひとつ明らかになっていきます(^^)第5章にもぜひ遊びに来てくださいね〜♪ (2018年10月1日 13時) (レス) id: 84a0c50988 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみ(プロフ) - ゆずごしょうさん» ありがとうございます(^^)移行したら第5章にもぜひ来てください♪ (2018年10月1日 13時) (レス) id: 84a0c50988 (このIDを非表示/違反報告)
ibuki1030(プロフ) - 慧くんは生き霊だったってことですか?← (2018年9月29日 16時) (レス) id: ef9b356e71 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずごしょう(プロフ) - 少なくとも、慧くん亡くなってなくて良かった! (2018年9月29日 10時) (レス) id: 5f95aa5fdf (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみ(プロフ) - れもんどーなつさん» ありがとうございます!年齢を重ねて涙もろくなるのは老化ではなく、経験値が上がり感情が豊かになった証拠らしいですよ!と、薮くんばりの余談でした笑 続きもがんばります(^^) (2018年9月25日 14時) (レス) id: 84a0c50988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃみ | 作成日時:2018年9月15日 13時