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灰色のなみだ ページ17

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「ねー、平成小の女子たちが騒いでるの、知ってる?」


A「え、何?」



放課後、ダラダラと残っていた教室で。
サヤカが開いていた中高生向けのファッション誌を見ながら、女子数人でおしゃべりをしていると、不意に彼女がそんなことを言った。




教室には『卒業式まであと34日!』の文字が貼られている。
中学入学を間近に控えた私たちは、思春期という不安定な階段を登り始めていた。




「なんかさー、いのちゃんのこと!カッコイイねって騒いでるんだって!」


A「へ?慧ちゃん?」


「あー!それ私も聞いたよ!同じ塾の子達でしょ?」


「そうそう!ほら、平成小の子達って中学で一緒になるじゃん?なんかいのちゃんのこと狙ってる子がたくさんいるらしくて〜、」





狙ってる?たくさん?

急に入ってきた情報に、たまらなく胸がざわざわし始める。





「でもさぁ、ダメだよねぇ、いのちゃんは」




サヤカがニヤリと笑って私の顔を覗き込むから、思わずドキリとした。



サヤカ…、今年初めて同じクラスになったけれど、
時々言われる一言にチクリと嫌な意味が込められていることが多い気がして、…それも、なんだか私ばかりに。

だから本音を言うと、ちょっと苦手だった。







「Aがいるもんねー、狙ってもさぁ、無駄だよね」


A「えっ、…何それ、」




やっぱりいつもみたいに棘の含まれた言い方に、上手く流そうと必死になるも、相反してかぁっと熱くなってしまう頰。





「まったまたー!知らんぷりしないでよ、いっつもいのちゃん独り占めしてるじゃん、慧ちゃん慧ちゃーんて、」


A「そんなことないよ…」


「えー!そんなことあるってば。『デキてる』んでしょ?」





わざと含みを持たせた言い方。
高校生のお姉ちゃんがいるらしい彼女は、他の子達よりちょっとませた女の子だった。





A「そんなんじゃないってば…!」





反論すればするほど頰は熱くなり、追い討ちをかけるようにサヤカが笑う。





「もうキス…とかしてるんでしょ、どうせ」





途端、その場にいた女子たちがキャー!とかやだー!とか、騒ぎ出した。





A「してない!したことないよ!」






真っ赤になって反論すればするほどみんなから面白がられてしまい、思わず声も大きくなった。

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 伊野尾慧   
作品ジャンル:恋愛
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ちゃみ(プロフ) - ibuki1030さん» 全ては第5章からひとつひとつ明らかになっていきます(^^)第5章にもぜひ遊びに来てくださいね〜♪ (2018年10月1日 13時) (レス) id: 84a0c50988 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみ(プロフ) - ゆずごしょうさん» ありがとうございます(^^)移行したら第5章にもぜひ来てください♪ (2018年10月1日 13時) (レス) id: 84a0c50988 (このIDを非表示/違反報告)
ibuki1030(プロフ) - 慧くんは生き霊だったってことですか?← (2018年9月29日 16時) (レス) id: ef9b356e71 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずごしょう(プロフ) - 少なくとも、慧くん亡くなってなくて良かった! (2018年9月29日 10時) (レス) id: 5f95aa5fdf (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみ(プロフ) - れもんどーなつさん» ありがとうございます!年齢を重ねて涙もろくなるのは老化ではなく、経験値が上がり感情が豊かになった証拠らしいですよ!と、薮くんばりの余談でした笑 続きもがんばります(^^) (2018年9月25日 14時) (レス) id: 84a0c50988 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃみ | 作成日時:2018年9月15日 13時

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