ナイトクルージングLAST・・Kei ＊ Ryosuke・・

daylight 5 (Y) ページ13

マネージャーの仕事の範囲を逸脱してるって？




笑っちゃうよな、俺もそう思うわ。








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慧「耐え忍んだ長い夜が明ける、希望の朝がうっすらと浮かびあがるその瞬間をイメージしました…夜明けです。」



雄「い、いっいいみ店、」


慧「ストーップストップ！高木ぃ！下手くそすぎ！」


雄「うっせーな！お前が台本読み付き合えっていうからやってやったんだろ！？」


慧「うーんもういいや、練習になんね、」







台本を放って、慧はソファに足を投げ出した。







慧「トマト鍋食いてぇな、高木作ってよ」



雄「トマト鍋？」



慧「前にAが作ってくれてさぁ、めっちゃうまかったんだよトマト鍋、」









出た、またあの子の話。
こいつ、1日に一回はA言ってるけど自覚症状あんのかな？







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そういえば1度だけ、2人が一緒にいるところに出くわしてしまったことがあった。
あの時、何より驚いたのは、慧の部屋にあの子がいたことなんかじゃなくて、

慧があんなに穏やかな顔してすやすや眠ってる光景だった。









…あんな顔する慧は、久し振りだったんだ。








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雄「…そんなに未練あんなら迎えに行けばいーんじゃねぇの？」




慧「え、何ぃ？」




雄「なんでもねー、」



慧「ふぁ？」




雄「俺買い出し行ってくる。お前明日までに台詞入れとけよ？」




慧「あーい」







立ち上がって買い物に出かける準備をしていたら、ソファの上、寝っ転がって台本を見つめたまんま、小さな声がした。









慧「いーんだよ、俺は側にいない方が、」






慧「多分もう…、日本にいないと思うし」









…聞こえてんじゃんか。









だから今度は俺が、聞こえないふりをした。

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