ナイトクルージング3・・Kei ＊ Ryosuke・・

night 122 ページ43

慧「おかえり」


A「…ただいま」



慧の部屋の鍵を開けたら、いつものゆるいスウェットに着替えた彼が玄関で迎えてくれた。

いつの間にか自然に、お互いの口から出てくるようになっていた、おかえりと、ただいまの言葉。







慧「A、この前部屋掃除してくれた？あと洗濯も、」





スニーカーを脱いで揃えていたらそんなことを背中越しに言われて、思わずどき、と反応してしまう。





A「あ…勝手にごめんね、」


慧「いや違うよ、ありがと」





慧「あ、そだ、」






彼は、そのまま楽しそうにリビングに入っていって、
とりあえずその背中を追い掛ける。






.







慧「はい、これAにあげるー。」


リビングに入ったら、リボンや水玉模様が入ったかわいいショッパーを渡された。


A「え、何？」


慧「いいから。ね、着替えてきて！」


A「着替える？」





言われるがまま寝室に押し込められて、とりあえずその袋を開けた。







.








A「慧、」



慧「あ、ほらね、似合う〜」


A「これもらっちゃっていいの…？」


慧「来て、こっち、」





ショッパーの中、入っていたのは、
なんだかちょっと可愛すぎる気がしなくもない部屋着。


ふわふわのカーディガンと、小花柄のキャミソールワンピース。
ついでカーディガンとお揃いの、ふわふわのスリッパも入っていた。





彼の隣にとりあえず座ったら、



慧「ちょっとここに来て？」





ソファの上、彼の長い脚と脚の間に誘導されて、とりあえずそこに腰掛ける。
背後からお腹にくるり、いつもみたいに巻かれる腕。






慧「ふは、超気持ちいいこれ、」







ふわふわのカーディガンの背中に顔を埋めて、彼は楽しそうに笑った。

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