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memory (9) ページ4

A「…私のこと、嫌いになった…?」




ぽたり、と一雫、溢れた涙がミルクティーに落ちる。




涼「違うよ、」





悲しそうに首を横に振る彼は、もういつもみたいに頭を撫でてはくれない。







A「私に悪い所があるなら直すから…」



涼「そんなところ、ないよ、」



A「絶対、涼介の足手まといにはならないから…」







涙がひとつ、もうひとつ、

往生際が悪いのは分かっていても、

次から次へと溢れるのを止めることはもうできない。







そんな私を見つめる彼の瞳が一瞬だけ、悲しげに揺れた、気がした。









涼「Aは何も悪くない。悪いのは全部俺だから。」









涼「ごめんね、俺のことは、忘れて。」









それだけ言うと、彼は立ち上がった。









A「涼介、待ってよ…!」








ドアに手をかけた背中に堪らず、声をかける。







2人で過ごした、幸せだったたくさんの日々が、
こんな短くて一方的な話し合いで終わるなんて信じられなくて、









A「もう、」









A「もう全部、おしまいなの…?」









だけど振り絞るように出したその言葉に答えが返ってくることはなく、







彼は背を向けたまま、ドアを開けて、出て行った。









テーブルの上、湯気の立つマグカップと、









ひとりぼっちの私を、残したままで。

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 伊野尾慧 , 山田涼介   
作品ジャンル:恋愛
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まーちゅ - すごく上手ですね、とっても面白いです!がんばってください! (2017年10月16日 23時) (レス) id: e40a6ac71b (このIDを非表示/違反報告)
由依 - 伊野ちゃんが、かっこよすぎます!スローモーションとは、違う感じの伊野ちゃんが出ていて最高です。これからも応援しています。(伊野尾担です(o^^o)) (2017年10月13日 16時) (レス) id: 0583577ad2 (このIDを非表示/違反報告)
らる(プロフ) - 切なくてきゅんとしました!表現のしかたが好きです!応援してます! (2017年10月11日 22時) (レス) id: 4c06eb038c (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 毎回見てます!大好きです!これからも頑張ってください!! (2017年10月8日 22時) (レス) id: 32c992ad4d (このIDを非表示/違反報告)
いのちぇり(プロフ) - ほんまに大好きすぎて。。。毎日毎日更新楽しみにしてます! (2017年10月2日 19時) (レス) id: 54a3978f9e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃみ | 作成日時:2017年9月17日 18時

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