通学カバンの逆襲 ページ38
ゴツッ！
「痛っ！！」
CM「えっ！？」
甘いムードが一瞬にして消えるような鈍い音と
色気のない私の声
CM「ウソだろ……大丈夫か！？Aっ！」
「いっつぅ……ｸｩ……」
頭を抱えて横になったままうずくまる私に
チャンミンは心配そうに声をかける
「だ、大丈夫ぅ……あはは……」
チャンミンに押し倒されたカーペットの上
普通ならば頭を打つような物は何もない
けれど
そこには運悪く、チャンミンの通学カバンが置かれていて
その中に入っていた、とても固いものに
私の頭は見事ヒットしてしまったのだ
よりによってこの雰囲気にこんな事になっている自分がとても恥ずかしく、悲しい……。
チャンミンは私を抱き起こすと、後頭部を心配そうに撫でて
下に置いてあった鞄に手を伸ばした
CM「ごめん……。カバンの中に彫刻入れっぱなしだった」
中を見れば、カバンには美術の時間に製作した
意味不明な彫刻の施された木彫りの置物が入っていて
それはやたらと凹凸のあるものだった
なんじゃこりゃ……
なんでこんな仕上がりなんだ
頭をさすりながら、今度はこれを作ったチャンミンにほんの少しイラッとした
CM「ごめん、A。ごめんね……」
泣きそうな顔で私の頭を撫でるチャンミン
ほんの少しイラッとした自分を反省……。
「あはは……大丈夫！大丈夫！痛くないよ？もう
(笑)」
私が笑ってそう答えると、チャンミンは私を抱きしめて
頭を撫で続けた
CM「本当？もう痛くない？」
「うん、大丈夫！」
CM「ごめん……」
優しく撫で続けるチャンミンの胸の中で
チャンミンの胸から響いてくる声が、とても心地良かった
耳をもっとチャンミンにくっつけて、ぎゅうっとしがみつき目を閉じる
CM「A……」
こうしてチャンミンの声を聞いているだけで幸せな気分になれる
痛みも本当に引けていくから、人を好きになる気持ちとは不思議だ
「ふふふ(笑)なんだかロマンチックにはいかないね、私達」
CM「っふ(笑)そうだな」
抱きしめ合いながら、そう言って二人で笑った
「でも幸せだよ、私。こうしてるだけでも幸せ」
CM「A……」
「このまま先に進まなくても十分…」
”十分幸せ”
そう言おうとしたとき、突然私はチャンミンに抱きかかえられた
「おっふ！えっ？？」
CM「今日じゃなきゃダメ！」
「はっ？」
お姫様抱っこをされた私は、そう強く言い切ったチャンミンをポカンと見つめていた
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裕(プロフ) - alexisさん» ムフフ( ´艸｀)新章もまた宜しくお願いします♪ (2019年5月5日 2時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - wakaさん» ありがとうございます！新章立ち上げました〜(*´∀`*)ノ (2019年5月5日 2時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - りんさん» 大丈夫なようで……大丈夫じゃないこともあったり……(笑) (2019年5月5日 2時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - KTさん» KTさんも、いつもありがとうございます！新章もまた宜しくお願いします♪ (2019年5月5日 2時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ららたまよさん» ありがとうございます(*´ω`*)新章3話程書いたので、またそちらにもコメント頂けると嬉しいです♪ (2019年5月5日 2時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2019年1月29日 14時
