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「Aちゃんが1番知ってるんじゃない?」
さとみさんにそう言われてなんとなく予想は着いていたけれど。色々話したいことばかりだったのでまさか会えると思わなくてびっくりしたと同時に嬉しかった。
「ころん!!!!」
「ちょっとさとみくん〜Aのこと捕まえててよ〜
こんなんじゃ僕が奪っちゃうよ?」
何を言い出すかと思ったら。
するところんの表情が一瞬歪んだ。
目線の先にはさとみさん。 一体何が…?
「あのねころん、私喋りたいことがたくさんありすぎて、もうどうしたらいいのかわかんなくて、」
「わ〜かったわかった、いいからとりあえず座ろ?」
ころんになだめられて席に着く。満更でもなさそうな表情をしていたのは見なかったことにしよう。
「ころん、改めてようこそ。なんかこうやって家呼ぶの久しぶりだな」
「お互い忙しいからね〜。さとみくんは仕事うまくいってんの?」
「全盛期に比べたらぜーんぜん。だからこうやって手組んで協力しよっかって話になってさ」
そう言うとさとみさんは隣に座る私の肩を抱き寄せた。
「やっぱそういうことだったんだ。真白が桃ヶ崎と手を組むってことは、じゃあうちもそっちの事業に協力的になるわけだ」
そうか。というか、お互いそれが目的だった。
所謂国際分業みたいなものだ。得意分野を持ち寄ってより良いものを、それであわよくば儲けも…ってことだった。
「そうだね。お前良かったじゃん。赤犬んとことも連携取れるようになったしわんちゃん系楽になるね」
「まぁたあなたはそういうことを…」
ずっと黙って会話を聞いていたが、本当に面識があって仲良しなんだなぁということがひしひしと伝わってくる。
「あの、さとみさんところんはどこで知り合ったんですか?」
「継承者総会ってとこ。親がいつ辞職してもいいように跡継ぎ同士で集まるんだよね」
「そんなところがあるんですね…知らなかった」
「そりゃあAは知らないと思うよ。男しかいないし、というか呼ばれないし」
「やーでも、初めてころんと会った時はほんと面白かったなぁ…」
「やめて!まじでやめて!その話だけはほんと勘弁して!!」
なんだか面白そうだなあなんて呑気に考えていると、机の下で手が何かに触れた。
するとその手は私の手を絡め取ると、ころんから見えない位置でしっかりと握られた。
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にぁ(プロフ) - 表記変えました〜何卒<(_ _)> (2020年11月8日 22時) (レス) id: 0d303f2cf8 (このIDを非表示/違反報告)
にぁ(プロフ) - 関連作品の所に出てくるのなんでだ...と思ってたら関連1位って何事ですかありがとうございます ;; (2020年11月7日 1時) (レス) id: 0d303f2cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にぁ | 作成日時:2020年10月11日 15時