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少し遅めの朝ごはんを終え、部屋に戻る廊下。
かなり長いのでここでもさとみさんと沢山お話ができる。
「さとみさん、今日のご予定はいかがなさいますか?」
「ん?今日はね〜、来客が入ってるね。俺たちが婚約すること聞きつけた仕事仲間が折角なら真白のご令嬢に挨拶したいってさ」
やはりこの界隈はよく分からない。
誰に教えたでもないのに、正確にはまだ決定していないだろうに何処からそんな情報を手に入れるのだろうか。
「なるほど…ちなみにその方の配属先は…」
「ああ、良く知ってる顔だと思うよ。なんならAちゃんが1番知ってるんじゃない?」
「それは楽しみです。でも、私達、まだ婚約していないのでは…?」
「とりあえずそういうことにしといて?これで事業が上手く行けばの話だからね、本婚約は」
「では、私は一瞬でもさとみさんと婚約状態になれることを存分に楽しみますね」
「そんなに好き好きオーラ出されると俺も限界…ばか、ダメダメ…」
そう言うとさとみさんは天を仰ぐ。
「それまでは時間あるからゆっくりしてていいよ」
さとみさんが言い終わると同時に目的地に着いた。
勉強でも教えてもらおうかと思ったが、なんだか気分が乗らないしさとみさんもパソコンでお仕事の続きを始めるようだったので、本でも読むことにした。
ちらりとこちらを一瞥したさとみさんと目が合う。するとさとみさんはパソコンを持ちながら楽しそうにこちらにやってくると、胡座を書いてベッドの上に座った。
「ここ、空いてますよ?」
「…へ??」
するとさとみさんは自らの足を組んだちょうど真ん中をポンポンと叩いてこっちへ来いとでもいうような仕草を見せる。
大人しく従うと、嬉しそうに両膝で私を閉じ込める。
さとみさんの体温でとっても暖かい。私は本が読みにくく、さとみさんのお仕事の邪魔ではないかと心配したけれど、上手いことさとみさんは私に覆い被さって、ローテーブルに置いたパソコンで作業を開始した。
途中かなりちょっかいも掛けられたので集中していたかと言われると全く集中していなかったが、無事さとみさんも業務が終わったようで、時計を確認した。
「もうそろそろ時間か」
「お食事もご一緒されますか?」
「そうだよ。まあAちゃんはその点全く問題ないから心配にも不安にもならなくてもいいけどね」
「桃ヶ崎の名に恥じぬよう努めます…!」
そうして、会食のお時間となった。
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にぁ(プロフ) - 表記変えました〜何卒<(_ _)> (2020年11月8日 22時) (レス) id: 0d303f2cf8 (このIDを非表示/違反報告)
にぁ(プロフ) - 関連作品の所に出てくるのなんでだ...と思ってたら関連1位って何事ですかありがとうございます ;; (2020年11月7日 1時) (レス) id: 0d303f2cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にぁ | 作成日時:2020年10月11日 15時