特別な赤色(🍎‪) (ページ3)

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「お疲れ様でした〜」

あらきさんのLIVEが近くなってきたのでここ最近残業続き、帰るのも終電近く。

疲れたなぁ…とトボトボ家路に向かう。

……？

なんかずっと後ろにいる人いるな？

……考えすぎか。

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先輩「和泉ちゃんお疲れ〜、残業続きでやばいよね最近」

「ですねえ。まぁ残業はまぁいいんですけど、帰るのが少し億劫で笑」

先輩「なんで？早く家帰りたくない？」

「なんか最近帰る時誰かに後ろつけられてる気がして笑」

先輩「え？何それ、ストーカーってこと？笑い事じゃないんだけど？！」

「いや勘違いだとは思うんですけどね！たまたま帰る道と時間が同じなだけかもだし」

先輩「そんなことある？！とにかくあんた見た目いいんだから注意しなね！」

「またそんな事言って！そんなことないですけど！」

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カツカツ……

…やっぱり今日も後ろにいる…よね。

先輩にも注意しなさいって言われたし、ちょっと怖くなってきたなあ。

少し早歩きで歩いてみても…ついてくる。
これストーカー確定ってこと…？

どうしよ怖くなってきた…

とりあえず途中のコンビニ行って落ち着こう…

ダッシュしてコンビニに入る。

「はぁ…っ、はぁ…っ」

バクバク鳴る心臓を抑えながらコンビニに入ると、流石にコンビニには入ってこないようで安心して力が抜ける。

でもどうしよ…このままじゃ怖くて出れない。

『あの、大丈夫すか？』

な、なんか全身真っ黒にサングラスと黒マスク付けた、いかにもやばい人に声をかけられた。
もしかして仲間…？！

「な、なんですか？！」

『いや、コンビニ入ってきたと思ったら急に座り込むからなんかあったのかと』

「な、なんでもないです！」

『そすか…。…ってあれ？和泉さん？』

「へ！？」

『俺、あらきっす』

サングラスを外すと、ニコーッと担当してるあらきさんが笑いかけてくれた。

「あ…あらきさん…っ？！……ふぇ…っ」

知ってる人がいた安心からか急に涙と震えが止まらなくなってしまった。

『え？！な？！どしたんすか？』

「す、すみません…多分ストーカーにつけられてて…」

『え。それで逃げてきた、と？』

「です…」

『どんな見た目？』

「グレーのパーカーに黒いズボンで細めの…帽子かぶってて顔は分かんないんですけど」

『おけす、ちょっと俺周り見てくるから絶対コンビニから出ないで』

「あ、ありがとうございます…っ」

優しい…

あらきさんがいなかったら私どうなってたんだろう。