またいつか7 ページ48
※カムバ時期、全て都合良く変えてます
アイドルの活動は予想外に大変で、音楽番組は終わりが見えないほど続いた。火曜はこれ、水曜はこれ、と寝る暇もない。
一番大変なのはアーティストとであるスンヨンだが、彼を好きだと思い出した気持ちもどこかに行きかけるくらい大変な毎日だった。
急遽の代打だったので、男性のダンサーに混じりながらステージをこなした。
髪は黒く染め、ポニーテールにしてメイクもキリッとしたメイクだ。
最初のステージの緊張が吹っ飛ぶくらい、緊張する暇もなく毎日が過ぎていった。収録が終わると次の収録が始まる。
私たちはステージの合間は休めるが、スンヨンはそういうわけにはいかない。雑誌の取材にインタビュー、ファンサイン会とかなりの量の仕事をこなしていた。
(寝てるんだろうか…)
何日かぶりに家に帰り、シャワーを浴びながらふと思った。明日が活動の最終日だ。
控室で一言二言話すくらいで、彼とはまともに話せていない。
たった20分の休憩時間でソファに寝ていたことを思い出す。
(活動が終わったらよく寝てほしい…)
そう願いながら私もベッドに横になった。
活動最終日、早めにテレビ局入りをしてリハーサルをした。一足先にメイクが終わり、廊下を歩いていると真っ赤な髪が目に入った。
「ハンギョル!!」
「お、おー?!お前なんでいるんだよ!」
イ・ハンギョル。黒髪に赤いメッシュがまるで炎みたいだった。私が驚いていると、遠慮なく肩でぶつかってくる。
「痛!!」
「髪の毛長ッ!髪の毛伸ばしてるのか?というかお前なんで電話出ないんだよ〜ファンミーティングも来てくれたんだろ?」
彼がズンズン迫ってくるせいで壁に追いやられて、身動きが取れなくなった。矢継ぎ早に質問してくるせいでひとつも返事ができない。
「ハンギョル!ハンギョラ!近い!」
「あ、悪い」
一歩彼が後ろに下がる。あと数センチで彼の衣装にメイクがつきそうだった。せっかくメイクをしてもらったのに、崩れてしまうのは申し訳ない。
「本当…スンヨニヒョンといいなんでみんな私って分かるの?」
「あー!そうだ!スンヨニヒョンのバックダンサーやってるだろ!!だから連絡しろって」
ハンギョルは子供みたいに笑いながら私の肩をパンチする。どう考えても女性にするパンチではない力だ。
「痛い痛い…何で知ってるの?」
「チャチャから連絡きた」
何でこうも私だと分かるのが早いんだろうか。
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cham-chi(プロフ) - すずさん» コメントありがとうございます!今更な気もしたんですがそう言って頂けて本当に嬉しいです。励みになりました!!読んでいただいてありがとうございました!! (2020年9月16日 11時) (レス) id: 019756ae7d (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - X1の作品が少なくなり寂しい思いをしていまきたが、更新通知が来るたび、まだまだ私のように応援している人がいるんだなと思い嬉しくなりました。素敵な作品に出会えて嬉しかったです!これからも頑張ってください(^^) (2020年9月16日 2時) (レス) id: 70fff2cd4d (このIDを非表示/違反報告)
cham-chi(プロフ) - カナル式さん» カナル式様>コメントいただけて凄く嬉しいです!今更書くのはどうなんだろうと迷っていたんですがそう言っていただけて書いた甲斐がありました。下手くそな文章ですがもう少しお付き合いください。いつもありがとうございます。 (2020年9月11日 7時) (レス) id: 019756ae7d (このIDを非表示/違反報告)
カナル式(プロフ) - この作品すごく好きです! 今はX1の作品があまり無いのでこうやって更新して下さるのが嬉しいです!これからも続きを楽しみにしています(*^^*) (2020年9月11日 0時) (レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cham-chi | 作成日時:2020年9月5日 0時