どうして ページ15
バスルームから出る時、「ヒョンでいいよ。今まで通り」と言ってくれた彼の顔を、私は見ることができなかった。
廊下にだれもいないのを確認してこっそり部屋は戻る。まだ心臓が痛い。
呼吸を整えてキッチンへ行くと帰ってきていたミニが走ってきた。
「Aヒョーン！探したんですよ！どこにいたんですか？」
ふわふわの金髪が跳ねる。記憶にあるよりずいぶん背が伸びていた。
「ミニ。なんか久しぶりだよね。背、伸びた？」
「そうなんですよ！あ、おかずありがとうございます。俺の好きなやつがありました」
「本当？よかった。たくさん食べて」
「もう直ぐタッパルが届くのでヒョンも一緒にご飯にしましょう」
「またタッパル？それウソギヒョンが頼んだでしょ」
そうなんですよ！とミニが大笑いする。
いつの間にか彼らの輪に私も自然と入るようになった。
いくつかタッパーを持ってリビングへ行くと全員が集まっていた。口々に「久しぶり」と声をかけてくれる。
いい人なのだ。みんな。
1人だった私を、こうやって受け入れてくれる人がいる。
こんな仕事をしているのに分け隔てなく接してくれる。
シャワーを浴び終わったスンウがタオルで髪を乾かしながら出てきた。彼は「またタッパル？」と声をかけるが私は視線を逸らした。
多分彼は黙っていてくれる。
仲間とはいえ、みんなにも言わないでいてくれるだろう。
海外のイベントの話を聞いていると、そっと横にウンサンが座った。
「Aヒョン、ただいま」
ぐるぐるした考えが、ウンサンの笑顔で途端に止まった。この笑顔がいつもみんなを癒してくれる。
「おかえりなさい」
そう言ってタッパルを頬張った。
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cham-chi(プロフ) - すずさん» コメントありがとうございます！今更な気もしたんですがそう言って頂けて本当に嬉しいです。励みになりました！！読んでいただいてありがとうございました！！ (2020年9月16日 11時) (
レス) id: 019756ae7d (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - X1の作品が少なくなり寂しい思いをしていまきたが、更新通知が来るたび、まだまだ私のように応援している人がいるんだなと思い嬉しくなりました。素敵な作品に出会えて嬉しかったです！これからも頑張ってください(^^) (2020年9月16日 2時) (レス) id: 70fff2cd4d (このIDを非表示/違反報告)
cham-chi(プロフ) - カナル式さん» カナル式様＞コメントいただけて凄く嬉しいです！今更書くのはどうなんだろうと迷っていたんですがそう言っていただけて書いた甲斐がありました。下手くそな文章ですがもう少しお付き合いください。いつもありがとうございます。 (2020年9月11日 7時) (レス) id: 019756ae7d (このIDを非表示/違反報告)
カナル式(プロフ) - この作品すごく好きです！ 今はX1の作品があまり無いのでこうやって更新して下さるのが嬉しいです！これからも続きを楽しみにしています(*^^*) (2020年9月11日 0時) (レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cham-chi | 作成日時：2020年9月5日 0時
