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そんなこと言ったって、朝の時点で私の今後の動きは決まったも同然だった。抗うどころか言い訳も許さない雰囲気であったのを忘れてはならない。
朝、親戚の家を出てから少し歩くと、こんな街中で日中堂々ネズミがそこら中で走り回っていたのだ。漂白したてのような白は、この世の生き物ではない白さ。即ち、ロボロかそのお仲間さんの【遣い】であることを表していた。
私を目に止めたその瞬間、 ネズミたちは一瞬で私の足元まで駆け寄ってきて輪になり、私をよく分からない音で捲し立てた。
私が首を傾げている間にも、ネズミたちはばらばらと輪から解けていき、足元のネズミが最後の1匹になった時には、もう。
「…みっけた。」
『ひぇ…』
あまり見ない表情をしたロボロが、ゆらりと4本の膨よかな尾を揺らして立っていたのだ。
――――――
そんなこんなで、碌な会話もないまま彼の家…神社の社まで手を引かれた訳だが。
「…匂い。」
『ひゃい、？』
静粛を裂いた言葉に妙な返事を返してしまう。
匂い、ですか。とカタコトな敬語で返せば、ロボロは静かに頷き、がっしりと私の手首を掴んだ。
「匂いが、すんねん。」
他のオスの。
私の手首を数回嗅いだロボロが、見上げる様に私を見る。射抜くような空気は、間違いなく彼から発されている。そして思ったよりも熱がこもっていて。
「まだ俺の気持ち掻き回すんか？」
信仰さえあれば半永久的な【存在】を約束される彼が、100年ぽっちしか生きられない私を選んで、愛してくれている事はよく分かっている。
そして、その重大性と…決意も。
『ロボロ待って、』
「待たん。」
ぶわりと広がる尾が、私の背後に回る。
弁明の余地は薙ぎ払われ、その代わりにロボロの面布…即ち顔がずい、と鼻の先まで近付いた。
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都築(プロフ) - 失礼します。完結おめでとうございます!!めちゃくちゃ好きだったので完結と聞いてちょっと残念です。次の作品も楽しみにしてます。 (2021年7月10日 0時) (
レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
都築(プロフ) - 続々編？おめでとうございます!!更新再開してくださって嬉しいです。これからも応援してます。体調には気をつけて頑張ってください。 (2021年4月3日 18時) (レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チャムチャム
| 作成日時：2021年4月2日 23時
