ドラゴンも楽じゃない！ 黄 ページ29
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ドラゴン(獣型)×人間
【狐の貢物】にあるzmさんと同じ、賑やかどらごんずというシリーズの設定を引っ張ってきています。ドラゴンなshaさんが出てくるお話。
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第一ビオトープに保護されたドラゴンの一頭、シャオロンは朝から落ち着きない様子で過ごしていた。木の実を意味も無く突きまわし、それから太陽を仰ぎ見て、尾を一往復振る。それを繰り返してはウロウロと辺りをふらつく彼の様子に他のドラゴンたちも眉を顰めた。
普段は押し退けてもよほどのことでない限りちょっかいを出してくるシャオロンが、こうなる理由は限られている。それを知っているから他のドラゴンたちは「やれやれ」とでも言いたげな表情なのだ。
今日は月に一回の口腔検査日。
人間でいう所の歯科検診にあたる。
すでに午前中には他のドラゴンたちは研究・観察を兼ねた検診を終えており、あとはシャオロンとショッピのみとなる。ついさっき連れていかれたと思っていたショッピはあっさりと帰ってきて、シャオロンの横腹を突いた。この後に待つ出来事を考えると何とも言えない感覚に蝕まれる。
検査を終えていっそ足取り軽くどこか嬉しそうに帰ってきて【行け】と促してくる
ショッピのほっそこい首に一噛みでもくれてやろうかとシャオロンが口を開いたその瞬間、遠くから笛の音が聞こえる。全てを理解していたかのように、ショッピがシャオロンを見た。それからゆっくりと音源を向いては小さく地面をタップして見せる。
「ほら、呼ばれてますよ？」
とでも言いたげに。
シャオロンは不服を唸り声に混ぜ、ショッピを一度足払いで転ばせてから急ぎ足で駆け始める。
「ケヒ、ヒャヒャ」
抑えきれない鳴き声は嘲笑の如く。
幾分かスッキリした心持でシャオロンは呼ばれた音―保護員の出した犬笛ならぬ竜笛だ―に近寄った。Aは二の腕までのゴム手袋を付け、何時もの白衣の代わりにレインコートのようなつるりとした上着を着こんでいる。シャオロンは分かっていながらもげぇ、と苦い顔をした。彼はなんだかんだ言って分かり易いドラゴンなのである。
『さ、残りは君だけだよ。問題児くん。』
「きゅぅ…」
そんなに可愛い声を出してもダメです。
苦し紛れの策も苦笑いの彼女に一蹴され、今日もシャオロンは重く口を開く。
結局は彼女に勝てないでいる…とでも言おうか。
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都築(プロフ) - 失礼します。完結おめでとうございます!!めちゃくちゃ好きだったので完結と聞いてちょっと残念です。次の作品も楽しみにしてます。 (2021年7月10日 0時) (
レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
都築(プロフ) - 続々編？おめでとうございます!!更新再開してくださって嬉しいです。これからも応援してます。体調には気をつけて頑張ってください。 (2021年4月3日 18時) (レス) id: e5f03274fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チャムチャム
| 作成日時：2021年4月2日 23時
