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§13§ ページ13

そんなことがあったため、その日の放課後のイリクは大変だった。
女子からの告白が殺到し、イリクの放課後は潰れた。
夕焼けが、赤々となり、もう日が沈むという頃、勉強をするというルチルを気遣ってイリクが出た廊下がようやく静かになった。
ルチルのノートは一ページも進んでいない。



集中できるわけないじゃないか。

「すみません、僕はそういうのはお断りしているんです」
「なんでですか? ルチルさんとはいつも一緒にいるのに」
「ルチルさんとは互いを高め合う好敵手として……」
「でも今日ルチルさんのこと助けていたじゃないですか」
「それはそうですが、あの場合、当然の対処でしょう?」

いちいち自分の名前が聞こえてくるのだ。──それに懇切丁寧に受け答えするイリクの一言一言が、ルチルに恋愛感情を抱いているわけじゃないと証明しているようで……ルチルは知れず窓の外を見ていた。
自分の泣き顔を今見られたら、イリクに迷惑をかけるだろうから。

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設定タグ:オリジナル , 悲恋 , シャルル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:瑠色 | 作成日時:2017年10月2日 23時

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