好きにしいや 2 【JK】

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カラカラと涼しげな音をたてて汗をかいたグラスが王子によって運ばれてくる。



「アイスカフェオレお待たせしました。Aちゃん。」



「テヒョンさん…。あの、この間はすみませんでした。ちゃんと謝るのと、お礼も言いたくて…。ありがとうございました。」



コトンとコースターの上にグラスを置き、にひひと口を歪ませて笑う王子。
そんな顔もするんですね…。こっちのほうが親近感あるわ。



「素直になれた？」



ドキッとするも、嘘付いてもなんかバレそうやし…。



「えー…、少しだけ？」



「少しだけか…。けど、頑張ったね。あとは…これからだね。」



またファイティン！とポーズしてにひひと笑う王子。



これから…、か…。



「グガの誕生日のプレゼント探してるんだって？」



「え、あ、はい。水族館好きみたいなんで、行ってから選んで貰おうかなと…。」



ジミンさんに聞いたんかな？



「それもいいけど、Aちゃんの思ってること全部言ってあげたらいいんじゃない？グガはそれが一番だと思うなー。」



「思ってること…？」



「そう。Aちゃんの心のなかにあることぜーんぶ。」



「…幼なじみとしてこれからも仲良くしてなってことですか…？」



ちょっと唇を尖らせムッとした王子は、髪をあげた私のおでこを人差し指でつん、として、



「ここのじゃなくて、こっちだよ。」



と、私の左胸の辺りを指差した。


そしてまたにひひと笑ったあと、仕事に戻るねと王子は席を離れていった。



「ここじゃなくて、こっち…。」



私は王子の言葉を反芻しながら冷たいカフェオレを口にいれ、ドリンクを運びお客さんの相手をするぐーちゃんを眺めていた。




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