The first time 2【YG】

57 ページ7

．



「そういやもうそろそろ卒業近いよな？」




口の中にまだお肉の入っている私は、頷くだけで返事する。




「じゃぁ前言ってた卒業祝いに、今度ちょっと遠くに出かけるか？」



「んぐ……、え、いいんですか？」



「ふはっ、喉つまらすなよ？ いつも夕方からばっかだったし、学校ももうそんな行かないだろ？」



「はい！」





テーブルに片肘をつき、もたげた頭を支えてこちらを見ているユンギさん。




「美味いか？」



「もぐもぐ……、美味いです！ ユンギさん食べてますか？」



「おー、喰ってる喰ってる。でもお前見てるだけで腹膨れそうだわ。」




白い歯を見せて肩を揺らし、汗をかいたグラスに入ったウーロン茶を傾けた。




「ユンギさんはお酒飲まない人なんですか？」



「いや？ 割と飲むほう。」



「あ、そうか。いつも運転してもらってるから飲めないんですね。」



「あー、別にそれはいいけど。 なに、今度は飲みに連れてけってか？」



「そういう訳では無かったんですけど。私ほとんど飲んだことないのでどんなものかよく分からないです。」



「ふーん。じゃぁまた連れてってやるよ。」



「ほんとですか？ もう何から何までユンギさんづくしですね。」



「ははっ、そうだな。」



．

58→←56

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す