あたためますか？ 【YG】

37 ページ37

.



「えっと、まぁ、そういうことなんで、お取り込み中にすいませんでしたぁ…。」



「ちょっと待て。勝手に修羅場にすんじゃねぇ。」



勘違いしてそそくさと帰ろうとする二人をそのまま帰すわけない。



「だって、オッパが女の人泣かしてるとか修羅場以外になにが…………、あれ？前にオッパのこと聞いてきたお姉さん？」



言いかけたユリが、俺の後ろで口を開けてポカンと見ていたAに気付いて目を丸くする。



「オッパっ！やっぱりお姉さんになんかしたんですかっ！？」



「やっぱりって……。だーかーら！なんで俺がなんかしたことになるんだよ。……んぁ？いや、今日はしたか…。」



「なんてことや………、ぐーちゃーん……、オッパが犯罪者になってしもたかもしれへん………、」



「お前は俺をどんな目で見てんだよ…。」












「ぷっ、…あはは、んふ、ふふふ……、」



「おいA、なに笑ってんだ…。」



「あははは、ごめんなさい…、ユンギさんが言い負かされてるの可笑しくて…、ふふ、」


さっきまで泣いていたせいで涙腺が緩んだのか、目元を拭いながら泣き笑いしているA。



「お姉さん笑ってはる………。オッパ罪犯してない…？」



「あは、あははは！この子面白い……んふ、あぁー、可笑しい……、んふふ、」



いや、A笑いすぎ。



．

38→←36

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す