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大広間への長い長い廊下を、重い重い沈黙の空間と共に移動する
…随分ときれいになったな
あの時…橘がこの本丸を乗っ取っていた時はあんなにも嫌な空気だったのに
もう半年も前のあの惨状を、つい昨日の事のように鮮明に思い出せる
それと同時に、目の前を静かに歩く彼、紅葉さんに対して小さな怒りが沸いてきた
あの時あなたはどこにいたの？
どうしてもっと早く帰ってきてくれなかったの？
今更そんなことを言ったってどうしようもないけど、私が最期まで見ることのできなかった元の本丸の風景を見ると、なぜ、ばかりが浮かんでくる
付随するように橘の顔が浮かんで、思わず湧き出る苛立ちに奥歯を噛んだ
石切丸「…私たちは」
少し前を歩いていた石切丸が歩みを止めて、しかし視線はこちらに向けず話しかけてくる
石切丸「私たちは琥珀さんの妹さんだというから、彼が直々に主に頼み込んできたから仕方なく君を受け入れたんだ。だから、私たちの主にそのような目を向けるのなら、私は君を敵として切って捨てなければいけない」
うっそだろなんて恐ろしいことを言いだすんだこの鈍足野郎←
いや、まぁ、確かに前のことを思い出してちょっと睨んじゃったかもしれないけど、あんたたち二人とも前向いてたよね？？
しかもなんなら私布で顔隠してるんだけど？
この状況で、敵意とすら呼べないような感情を読み取るほど私への警戒が強いってことか…
A「…すみません。以後気を付けます」
紅葉さんは気遣うような表情をしながらも温度のない目で私を見つめ、また無言で歩き出した
…おいおい琥珀さんよ、こりゃカーストが低いとかそんなレベルじゃないじゃないか
最近できた兄に届かないであろうガンを飛ばしながら彼らの後ろを黙って歩く
気遣いなど微塵も感じられない、女子に無遠慮な歩き方
彼らが1歩歩くうちに私は3歩くらい歩いてるんじゃないだろうか
なんて考えているうちに見慣れた大きな襖にたどり着く
紅葉「さ、ここが大広間だ。開けるぞ」
決して疑問符などつけない声掛けとともに襖が開かれる
その先には中央を空けて整然と並んだ刀剣男士たちの姿
…みんな、無事、だったんだ
特にひどい扱いを受けていた短刀たちも傷一つない様子で座っている
なんだか鼻の奥がツンとして、涙がせりあがってきたのを感じた
…いけない、こんなとこで泣いても怪しまれる
何とか涙を引っ込めようと、長い袖の下でぎゅっと拳を握った
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リーナ(プロフ) - ヤバい！めっっさ面白いです！！次の更新が待ち遠しいです！応援してます！ (1月16日 21時) (
レス) id: 3fc7d7acf0 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 更新をお待ちしてます (9月11日 6時) (レス) @page13 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
柏村蒼 - 橘…ユルセナイ…夢主ちゃんの復讐劇楽しみにしてます(内心、橘、おのれ、絶対ユルセナイからなと思ってます) (5月6日 0時) (レス) @page11 id: e9cb19fe0c (このIDを非表示/違反報告)
アイリ提督(プロフ) - りんごさん» 未だに占ツクにいる古のオタクたちは、もう私らだけよ……()一緒にオタクしような！！！！！！！！！！(?) (2023年4月8日 22時) (レス) id: e582e0bee5 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - こいさん» 見てくれてありがとうございます！！！！気が向いたらまた更新します(すぐしろ) (2023年4月4日 20時) (レス) id: feb5f43e21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご
| 作成日時：2022年6月2日 23時
