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A「……夜では駄目なのか？」
扇「駄目って言うか……」
A「日の光に当たるのは好まない。己の醜さを紛らわしてくれる闇の中で動きたいんだ」
扇「……うぅん…………」
薬研「……だがな、九条の旦那？旦那は太刀だから夜目は効かん。大分不利な戦いになるぞ？」
ここまで聞いて分かるとおり、今は出陣の打ち合わせをしている
扇は俺を昼には送り出したいらしいが当の俺はそれを断固拒否、そして夜戦ならと代替案を提示しているのだがどうも受け入れられない
………そもそも何故こんな会話をしているのか
それは昨晩の夕餉時間まで遡る
鶴丸からの箸奪還作戦が成功した俺はある程度遠慮はしながらも膳の食事を完食した
そんな俺より大分早く食べ終わっていた小さい子らが、なにやらアレンジのきいた軍服を纏い何処かへ出て行ったのだ
どうしても気になってしようが無かったため鶴丸に聞けば、歴史うんたらかんたらから歴史を守るためにかくかくしかじかしているそうだ
俺にはよく分からなかった
外出からおよそ二時間後に彼らは帰ってきた
所々に生傷が見え、小さな傷からは考えられないほどの沢山の血が衣服にへばりついていた
そこで勘の良い俺は気付く
彼らは………
中二病の集まりに行ってきたのだ、と
きっと白熱した戦いが繰り広げられてきたのだろう
メイクには見えない生々しい傷跡と血の匂いをその小さな体中に纏いながらも、彼らの表情は誇らしげだった
多少の疲労の色は見えれど、興奮の冷めない様子で扇に戦闘の詳細を話していた
その内容も又………俺の心を掴むには十分すぎるのだ、本当に
中二心がくすぐられるらとかそんなものではない
抉られてるレベルで気になっている
………とまぁ、このような心情の経緯により俺は翌朝に当たる今扇に「俺も連れて行け」と頼み込んでいるのである
A「問題ない。闇中の方が格段に動きやすい。………案じずとももしもの時は俺が自分で責任を負う」
扇「そう言うことを言ってるんじゃない！」
A「では何が駄目だと言うんだ」
扇「それは……」
頼むから行かせてくれ！
昨日から中二病の集会が楽しみすぎて八時間しか眠れなかったんだよ！
扇「…………はぁ。分かった」
薬研「大将！？」
扇「ただし、無茶はしないこと。同行する短刀たちの指示には従え。これが条件だ」
A「承知した」
キタコレ
誰にも見えないようにぐっと拳を握った
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凛音 - 本当に面白いです！続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (9月26日 19時) (
レス) @page40 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
りす(プロフ) - 中二病の主人公！新しくて大好きです！続きとても楽しみに待っております！ (7月18日 19時) (レス) @page40 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーぬぬーぬぬー - 続きをお恵みください… (2022年11月23日 0時) (レス) @page40 id: 8435a17515 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年9月24日 19時) (レス) @page40 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
YM - このお話大好きです！作者様の負担にならない程度に更新してくださると嬉しいです (2021年12月27日 15時) (レス) id: 0c982d92bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご
| 作成日時：2018年5月13日 18時
