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〜薬研side〜
前田と平野を落ち着かせてから俺たちは夜の市街地を歩き出した
随分と暗いし人の気配もほとんどない
何度来ても不気味という感想の拭えない街中を歩くこと数分
そろそろ敵が出てくる頃か、と察し部隊の連中に注意を促す
何かあったときに俺はまず九条の元へ行かなければならない
夜戦どころか戦いにも慣れていない彼を１人で敵前に晒すわけにはいかないからだ
いつも以上に肩の力が入っているのを感じながら先を急いだ
物静かな街に俺たちの足音だけが響く中、聞こえていた足音が一人分減ったことに気付いた
薬研「……九条？どうした、そんな所に立ち止まって………」
振り返って確認すると九条が宙を見上げている
彼は俺の質問に答えることなく辺りが静寂に包まれた
A「……………来た」
薬研「えっ、なに………、！？」
ボソリと何かを呟いた直後、九条は腰に差していた刀を一気に引き抜く
直後
ｶｷﾝｯｯと甲高い音が響き、上から降ってきた打刀と交戦が始まった
薬研「なッッ！？て、敵襲！！全員戦闘準備！準備でき次第散開しろ！！」
俺のその言葉に素早く体制を整える短刀を横目に、九条の所へと向かう
今彼は打刀の攻撃を刀を×型に交えて受け止めている形を保っている
上から降りてきた際の負荷がかかっているため大分重いであろう攻撃に若干体制が安定していないが、それでも受け止め続けていることには場違いながら感心する
薬研「九条ばっかに気ぃとられて周りの警戒が疎かになっちゃいねぇか？」
九条と打刀のわずかな隙間に潜り込み、無防備なその体に深く己を突き刺す
薬研「ずぇぇりゃあぁぁ！！」
腹に力を入れ力任せに横へと薙げば、打刀の腹部が鮮血を散らしながら綺麗に割れる
一瞬もがき苦しんだ打刀は黒いもやとなって蒸発するように消えていった
薬研「大丈夫だったか、九条」
A「……問題ない」
薬研「……どうした？」
少し不満そうな顔をそらしながら俺に返事を返した九条の顔をのぞき込む
何をそんなに怒ってるんだ
A「………戦い方はなんとなく分かった。次は一人で倒す」
そうとだけ残し、既に戦闘を終えた他の奴らの方へと足を進める九条
どうやら途中で俺に手を出されたのがお気に召さなかったようだ
薬研「……敵の襲撃に一番最初に気付いただけで大したもんなんだがなぁ」
彼にはどうやらその凄さが分かっていないらしい
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凛音 - 本当に面白いです！続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！ (9月26日 19時) (
レス) @page40 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
りす(プロフ) - 中二病の主人公！新しくて大好きです！続きとても楽しみに待っております！ (7月18日 19時) (レス) @page40 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーぬぬーぬぬー - 続きをお恵みください… (2022年11月23日 0時) (レス) @page40 id: 8435a17515 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年9月24日 19時) (レス) @page40 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
YM - このお話大好きです！作者様の負担にならない程度に更新してくださると嬉しいです (2021年12月27日 15時) (レス) id: 0c982d92bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご
| 作成日時：2018年5月13日 18時
