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〜扇side〜
長谷部「っ！？あ、主！？」
けたたましい爆音を響かせながら障子は吹き飛んでいき、突然のそれに驚いたであろう長谷部が作業の手を止めこちらを凝視する
顔こそは驚愕でいっぱいになっているがその手はプルプルと小刻みに震えているため、恐怖を与えてしまったことを悟る
扇「驚かせてスマン、長谷部！手入れの準備は出来てるか！？」
長谷部「……はっ、はい！万端です！！」
半分放心していた長谷部は、しかし俺の言葉を聞きすぐに手入れ道具を手渡してくる
予め用意されていた座布団に乱雑に座り手入れを始めた
俺の刀として顕現された訳ではない上ここに来てまだ間もない九条には、直接霊力を送り込んで手入れすることがどんな影響を及ぼすか分からない
何もないかもしれないし、過敏な拒絶反応を起こす可能性もある
妖精を使うにしても手伝い札を使うにしても霊力を込めなければいけないため、必然的に俺が直接手入れしなければならない
打ち粉を打ち紙で拭いを只管繰り返していく
九条は太刀
しかも腕一つを丸々落とされたのだから恐らく重傷、良くても中傷だ
小狐丸め、もう少し後先を考えて止めてくれても良かっただろうに
暫くは終わる気配のない手入れをしながら隣に居る長谷部にはバレないように小さく溜息をついた
手入れを始めてから３時間とちょっと
小狐丸はとうの昔に九条を担いで手入れ部屋へ来ており、今は手入れをする俺と九条を長谷部と小狐丸が見つめ続けているという状況だ
長谷部はともかく小狐丸は未だに臨戦態勢……刀に手をかけた状態である
意識のない人間に何が出来るというのだか
因みに、九条自身そこまで練度が高くないおかげか既にもう完治に近いところまで来ていた
今まで切り傷は何度も治療したことがあるため何も思わなかったのだが、切断されたのを手入れするのは初めてだった
まさか時間の経過と共にそこから生えるように再生するとは想像もしなかった
思わず気持ち悪いと三人で口元に手を宛がったのは決して悪くない、寧ろどうしようもないことだと思う
数時間前の記憶を鮮明に頭に浮かべながら更に手入れをすること３０分
ようやく刀身の傷はなくなり、九条の腕も元通りになった
今日だけで何度彼の眠っている姿を見たかは忘れてしまったが、見る度に美しいと思わざるを得ないのはきっと俺だけではないだろう
俺も小狐丸も長谷部も一言も発さないまま、九条が起きるのを待った
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凛音 - 勘違いして燭台切のことを聖徳太子だと思ってるのが面白いし、言っていることがめっちゃイタい (9月26日 16時) (
レス) @page36 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼｬｱ - イタい！イタい！でもめちゃくちゃ面白いです！ (2021年9月20日 16時) (レス) id: f7eb6a98f0 (このIDを非表示/違反報告)
すやや - 見ているとぉぉぉ！！！恥ずかしくてニヤけちゃうっ！！でも続き見たい！！ (2020年7月14日 6時) (レス) id: 392bac1abb (このIDを非表示/違反報告)
ネーム(プロフ) - やばい…見てると恥ずかしくなってくる(けど面白いから見ちゃう) (2020年3月14日 19時) (レス) id: 860ebe4669 (このIDを非表示/違反報告)
夜雨ナナト - りんごさん» ゴキちゃん=主に笑いました。続編かこっちかどっちに書けばいいのかわからなかったのですが、こちらに書かせていただきました。これからも頑張ってください。 (2020年1月12日 22時) (レス) id: e95b77a21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご
| 作成日時：2017年5月13日 20時
