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〜扇side〜

扇「“止まれ九条千里!”」


平野に呼ばれ廊下を全速力で走ってきた俺は、大包平に向かって刀を振り下ろそうとした九条にそう叫んだ


所謂『言霊』というやつだ


彼に正式に主と認めてもらえたわけでは無い


だがこの本丸内に居るうちは一応俺の刀剣ってとになるから言霊も効くようだ


その証拠に、ピタリと彼の動きが止まる


それを確認した大包平は脱力したようにその場に座り込んだ


扇「よ、かった……。間に合った………」


鶯丸「遅かったな、主」


扇「お前なぁ、見てたんならちゃんと止めろっ!」


鶯丸「俺はちゃんと止めたぞ?それを退けてあの馬鹿が突っ込んでいっただけだ。………それより、あいつはあのままで良いのか?」


扇「え?……あぁぁ!!す、すまん九条!!“動いて良いぞ”」


A「ぅ……っ、げほっごほっっ」


現場に到着しすぐに鶯丸を責める


が、刀を振り上げた状態で身動きがとれないながらも必死にもがく彼に気付き、すぐに言霊を解いた


その後気付いたのだが……


俺はどうやら力加減を間違ってしまったらしい


ホントは動きだけを止めるつもりだったんだが、焦って呼吸まで止めてしまっていたようだ


九条が地に膝をつき荒い呼吸をなんとか整えながら恨めしそうに俺を睨んでくる


うん、ごめんね


いたたまれなくなって目を瞑り横を向いた


その瞬間、真横から風を切る音と正面から何かを掴んだ音が聞こえる


驚いて閉じていた目を開ければほんの目の前には鶯丸の背中


その奥には鶯丸に右腕を掴まれた九条


鶯丸「お前の境遇は多少なりとも理解しているし、今回は考え無しも2人いた。腹が立つのは分かる。………が、俺達の主に手を出すのは頂けないな」


それを聞いた九条は憎々しそうに俺と鶯丸を睨みながらも、渋々手を下ろす


彼は刀を持っていた


俺を斬るつもりだったらしい


それを鶯丸が止めてくれた、と


その上名言まで吐き捨てた、と……


何だよそれ格好いいな抱いて


いややっぱり抱かないで


俺は女の子の方が好きだ


方がって言うか女の子が好きだ


そんなことを1人で悶々と考えているとふい痛む脛


扇「いってぇっっ!?」


コイツ蹴りやがったっっ


知ってるか!?


お前らの力は遡行軍倒すための力だからほんの軽いちょんって刺激でも人間には強いんだぞ!?


あぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!


のたうち回りたい……つ!!


今すぐ地面の上を気ままに転げ回りたいぃ……っ!

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凛音 - 勘違いして燭台切のことを聖徳太子だと思ってるのが面白いし、言っていることがめっちゃイタい (9月26日 16時) (レス) @page36 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
モシャア - イタい!イタい!でもめちゃくちゃ面白いです! (2021年9月20日 16時) (レス) id: f7eb6a98f0 (このIDを非表示/違反報告)
すやや - 見ているとぉぉぉ!!!恥ずかしくてニヤけちゃうっ!!でも続き見たい!! (2020年7月14日 6時) (レス) id: 392bac1abb (このIDを非表示/違反報告)
ネーム(プロフ) - やばい…見てると恥ずかしくなってくる(けど面白いから見ちゃう) (2020年3月14日 19時) (レス) id: 860ebe4669 (このIDを非表示/違反報告)
夜雨ナナト - りんごさん» ゴキちゃん=主に笑いました。続編かこっちかどっちに書けばいいのかわからなかったのですが、こちらに書かせていただきました。これからも頑張ってください。 (2020年1月12日 22時) (レス) id: e95b77a21e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんご | 作成日時:2017年5月13日 20時

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