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〜三日月side〜
彼女はいったん俺から離れ、自らの頭を両手で強く抱えて蹲りながら叫んだ
A「私は嫌だっ！あの人に逆らえなかった自分がっ！恐怖に負けて服従するしかなかった自分がっ！盾になってでも守れなかった自分がっ！！何よりもっ！！あんな痛みと苦しみしか感じられない本丸に戻るのが……っいやなの………っ！！」
三日月「桜蝶姫………」
A「だからお願い三日月っ！約束してっ！本丸の中でも戦場でも私が貴方を守る！だから折れないで！！あの地獄を……また私に見せようとしないで…………っっ」
そこまで言って、次は力なく俺にもたれかかるように再度抱きついてきた
今までこれ程までに弱る桜蝶姫を見たことなどない
どんな時でも優しく笑って受け止めてくれていた
どんな辛い戦いでも皆の手を引いてまっすぐ前を向いていた
そんな彼女がここ程までに怯えている
それどころか、自分の不甲斐なさを罪として己に錘を課している
三日月「……あいわかった。約束しよう。俺はお主より先には決して折れん」
……結局俺は己に甘んずることとなった
この決断が辛いと思いながらも、何処か安堵している部分がある
……何処か、彼女のためだと責任転嫁をしている部分がある
何と醜いことだろうか
過酷な運命の中で己が守れなかった仲間たちを想い涙を流す彼女と、恵まれた環境の中で己の鎖を自らの意思で軽くしていく俺
どう足掻こうと、どう藻掻こうと
決してこの差は埋まることなど無いのだろう
あぁ、何と醜く穢い
何と………
そこまで考えて俺の胸で尚も恐怖と安堵を半々に滲ませながら泣く彼女を見つめる
いや、今は考えるのはよそう
この純粋無垢な娘に
決して穢れを与えないように
俺の中の穏やかで、そして綺麗な心で
只優しく包み込むことだけを考える
それが今俺が何よりもすべき事なのだ＿＿＿
暫く抱きしめたまま頭を軽く撫でてやっていると、流石に泣き叫び疲れたのか眠ってしまった
腫れた目元や涙の後までもが愛おしい
俺はもう一度軽く一撫でしてから彼女を抱え、主と共に手入れ部屋へと向かった
忘れてはならぬのはまだ中傷までしか回復して居らぬと言うこと
何よりもこの痛々しい怪我を治して貰いたい
＿＿そして叶うことならば
もう一度あの笑顔を見せて欲しい
泣き顔ではなくて
苦悩に歪む顔でもなくて
只管に美しいあの笑顔を
一度だけでも構わぬ
俺にはそれだけで十分だ＿＿＿＿
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名無し - 三日月オチ…というか分岐オチお願いしたいですね、はい。更新頑張ってください (2020年10月13日 4時) (
レス) id: 1951cf5541 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 紅葉(もみじ)さん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです！なんとっ！すみません……鶴さんのはわかりませんが、曽祢さんはでき見つけ次第なおします！ご指摘ありがとうございました！ (2017年9月23日 1時) (レス) id: 4be69f9f7e (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(もみじ) - 面白いです！この勘違いっぷりも、むっすりな三バカ太刀も(笑)一つ気になったのが、長曽祢の祢が根になっているところです、それと、頻繁に鶴丸さんの鶴が文字化けして□に囲まれた左の字になっているところです。 (2017年9月14日 18時) (レス) id: 9e104fe06a (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 白時さん» 本当ですか！？そう言って頂けて嬉しいです、ありがとうございます！更新まちまちですが、楽しんで頂けると嬉しいです！ (2017年9月8日 19時) (レス) id: 4be69f9f7e (このIDを非表示/違反報告)
白時 - この小説すごく面白いですね！続きが早く読みたいです!! (2017年9月8日 7時) (レス) id: 0696f10d44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご
| 作成日時：2017年6月24日 16時
