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〜一期一振side〜
鶴丸殿と雑談をしながら歩き、手入れ部屋に着いた
障子を開けて中を見ると、まだ彼女は眠っていた
私と鶴丸殿は布団の横に座った
鶴丸殿は彼女の手を握りただ一言「小さいな」とだけ呟いた
鶴丸「…彼女は、この小さい手で、体で今までどんな物を抱えてきたんだろうな…」
一期一振「さぁ…ただ、私達では想像できないほどのことだったのだろうとは思います」
鶴丸「だよな…」
しばらく無言でただ桜蝶姫殿の寝顔を見つめる
どれくらい経っただろうか
長い間座っていてうとうとしてきていたとき、彼女の手がピクリと動いた
私達の意識は一気に覚醒する
彼女の顔をのぞき込むと
A「ん……」
目を、覚ました
うっすらと開かれた瞳は綺麗な黒で
その表情はどこか儚く見える
美しい
ただ、その一言だけが私の脳を支配した
彼女はまだ覚醒しきっていないのであろう
ぼーっとした感じで辺りを見回した
A「…ここ…どこ……？」
ふとか細い声で彼女は呟いた
鶴丸「ここは俺達の本丸さ」
鶴丸殿が優しい笑みを浮かべてその問いに答えた
彼女はその声に反応し、鶴丸殿と私を交互に見つめた
きっと今まで気がつかなかったのだろう
少し驚いたような顔をしている
一期一振「お目覚めになったのですね、よかったです桜蝶姫殿」
私がそう彼女に言うと、彼女は一瞬目を見開き、きょとんとした顔で私に言った
A「桜蝶姫…？それは、私の名なのですか…？？」
私と鶴丸殿は固まった
自分の名を、知らない、のか…？
鶴丸「君は今までそう呼ばれてきたんじゃないのか…？」
鶴丸殿が動揺を隠しきれない様子で桜蝶姫殿に尋ねる
その問いに肯定して欲しかった
そうだったと笑って欲しかった
が、彼女の口から出た答えはあまりにも残酷で
A「…？……私は今まで…一度としてそのような名で呼ばれたことなど、ありませんよ…？」
まるで私達の言っている意味が分からないとでも言うような表情と、それから発せられる言葉に
私達はただ絶句するほか無かった
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クロノト(プロフ) - う〜んお母さんもお母さんでコワイな (2022年10月22日 13時) (
レス) @page28 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 絵すごい上手ですね！僕こうゆう話すごい好きです！僕が絵を書くと頭がパイナップルみたいになるのですごいですね！画力分けて欲しいくらいです！ (2022年1月19日 3時) (レス) @page30 id: 8ea6652359 (このIDを非表示/違反報告)
鱗川 - 香恋さんにとても同感です！ (2022年1月5日 1時) (レス) @page30 id: d49fa68ddd (このIDを非表示/違反報告)
香恋 - 話も面白いし、絵すごい上手ですね！見た時びっくりしました！この話とっても面白いです！これからも頑張ってください！応援しています！ (2020年5月12日 12時) (レス) id: e1e3ded61a (このIDを非表示/違反報告)
名無しのモブ - ２３の小狐丸が子狐丸になっています (2019年10月1日 19時) (レス) id: 977f6c68bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご
| 作成日時：2017年2月13日 23時
