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「…何それ。」
「!!きいてたの!?」
突然トイレに入ってきた私に驚くチームメイト。
「…なんで、貴方達バレーやってるのよ。
本気でやる理由って勝ちたいからじゃだめなの?
私さ、セッターができるだけ移動範囲狭くできるようにレシーブ上げたよね?
トスだってスパイカーが打ちやすいように…「うざいんだよ。」」
チームメイトの冷たい目。今でも覚えてる。
「そんなにバレー全力でやりたいなら別のとこ受ければよかったじゃん。私達に何求めてんの?(笑)
いい加減自分の嫌われよう理解しなよ。」
鈍器で頭を殴られたような気がした。
「……もういいよ。」
私がそう言ってトイレを走って出る。
玄関から外に出て、階段で立ち止まる。、
「ベストリベロ取ったやつがいるって言うから怖かったけど、そこまで強くないじゃん?(笑)」
ざわざわ、という雑音の中で聞こえてくる会話。
「まぁ、一人だけが強くても…ねぇ、」
…違うよ、みんな、強いんだよ。
私のわがままな、自己中な練習に付き合ってくれて…
私だけが強いわけじゃない。
「…ごめん、なさい…」
私がそうつぶやいたとき、誰かが隣を通り過ぎる。
「そう思ってんなら死ねよ。」
その人はそう言って私を突き飛ばした。
…死んでもいいかも、何てね。
私は素直に階段から落ちた。
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作者名:ねお | 作成日時:2022年4月29日 19時