白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ9)

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08話　デパートページ9

NO side

ﾏｺﾄ「Aさん、あまり揶揄わないであげて下さいね。」

「だって…デンジくん、ビームみたいだからさ〜。

つい可愛がってあげたくなっちゃって…。」

マコトの諌めるような言い方にAは笑いながら返す。

デンジは知らない名前が気になった。

ﾃﾞﾝｼﾞ「ビーム？」

「私のお気に入りの子。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「…俺は？」

Aの言葉にデンジは少し納得がいかないように言った。

「デンジくんは…そうだなぁ。

私の特別な子。」

Aは絡めた指でデンジの手の甲を撫でながら答える。

ﾃﾞﾝｼﾞ「特別？」

「そう、特別。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「それは…いいこと？」

「いいこと、だね。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「…そっか！ならいいや！」

こうしてデンジの機嫌も直ったところでデパートに車が到着した。

「ついたね。

行こうか。」

A達は店の中へと入っていった。

ﾏｺﾄ「あれですかね。」

「あれだね。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「どれだ？」

「ほら、あの奥にあるところ。」

A達の求める北海道フェアをやっているブースは人で賑わっていた。

ﾏｺﾄ「これは見て回るのにも苦労しそうですね。」

「だねぇ…。」

Aとマコトは遠い目をしていた。

「流石、北海道パワーだ。

…デンジくん。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「んぁ？」

突然の問いかけにデンジは曖昧に返した。

「手、繋ごうか。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「え！！」

「逸れちゃいそうだかさ…どう？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「繋ぐ！！

繋ぎます！！」

首を傾けるAにデンジは即答した。

「ふふっ、りょーかい。」

Aはデンジの手を握り人混みの中へと入っていった。