白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ8)

今日:60 hit、昨日:27 hit、合計:38,041 hit

07話　シートベルトページ8

NO side

ﾃﾞﾝｼﾞ「とおさか、A、さん…。」

初めて知ったAの名前をデンジは復唱した。

「うん。

さっ、家に帰ろうか。

マコトくん、お願いね。」

ﾏｺﾄ「了解です。

デンジさん、シートベルトは締めましたか？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「シートベルト？？」

「これだよ。」

Aはデンジの横にあるシートベルトを取るとそのまま締めてあげた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「(あ、いつも言われてよく知らねぇままやってたけど…これシートベルトってんだ。

てか、めっちゃいい匂い…！)

あ、ありがとうございます…。」

「良いよ。」

ﾏｺﾄ「じゃあ、出しますね。」

車は静かに動き始めた。

「デンジくん。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「は、はい！」

「晩御飯、何がいーい？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「え？」

突拍子もない質問にデンジは呆気に取られた。

「どうせなら君が食べたことないようなものがいいよね〜。

さっきまでコロッケにしようかなって思ったんだけど…。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「コロッケ？」

聞き慣れない言葉にデンジは首を傾げる。

「そう、コロッケ。

美味しいよ〜。

ホカホカでサクサクするの。

食べてみる？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「あぁ！食べてみたい！」

デンジは目を輝かせながら答えた。

「じゃあ、買って帰ろっか。」

ﾏｺﾄ「さっき話していたところに行きますか？」

会話を聞いていたマコトはAに聞く。

「そうだね。

折角だし、コロッケ以外も買って食べてみようか。

デパートまでお願いね。」

ﾏｺﾄ「了解です。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「デパート？」

またまた知らない単語にデンジは疑問を持つ。

「デパートは…うーん、そうだな。

色々なものが売ってるところ、かな？」

ﾏｺﾄ「合ってると思います。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「へー、俺楽しみ。」

「私も楽しみ。」

Aはそう言いながらデンジの座席に置かれた手に指を絡ませた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「うぇ！？」

「ふふっ。」

デンジの反応にAは笑みを浮かべた。