白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ37)

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36話　本領ページ37

NO side

「私を数で押し込めようって？

…舐められたものね。

(でも、この手を一々撃ってても意味がない。

大元を探さないと。)」

Aは銃弾の節約の為に迫る手の大群を最低限に撃ち、残りは避けながら思考していた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「なぁ、本当に大丈夫なのかよ？」

大量の手から逃れるAに冷や汗をかきながらデンジは言った。

ﾏｺﾄ「随分と悪知恵が働く悪魔みたいですね。

ですが、ここに来たのは確かにAさんだけで良かったのかもしれません。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「あ？どういうことだよ？」

デンジはマコトの言葉を理解出来ずに首を傾げる。

ﾏｺﾄ「今はAさん1人だからこそ耐えられています。

でも、これで後輩のデビルハンターも付いてきていたら…Aさんはその方を守りながら戦っていたことでしょう。

それではAさんの本領も発揮できません。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「ふーん。」

ﾏｺﾄ「僕は全く心配をしていません。

なんせ、相手はAさん。

あの人は本当に強いんです。」

そう話すマコトはとても自信に満ち溢れていた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「銃が上手いからか？」

ﾏｺﾄ「それもありますが、それだけではありません。

Aさんのもう1つの強さは、先程言った悪魔との相性の良さです。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「悪魔ぁ？」

デビルハンターのこともよく知らないデンジにとっては悪魔を殺すデビルハンターが悪魔との相性を気にする理由が理解出来なかった。

ﾏｺﾄ「デビルハンターは必ず、悪魔と契約をします。

そうでなければ…悪魔になんて到底敵わないからです。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「契約って何すんだ？」

デンジの質問にマコトは淡々と答える。

ﾏｺﾄ「その契約内容は人それぞれ。

多くのものを取られる人もいますし、少ない代償で済む人もいます。

契約内容は全て悪魔側に委ねられているのです。

こちら側が要求できるのは"自分の何かを渡すから、悪魔の力の何かを渡させる"という事だけ。

頼んだ悪魔によってはその力を上手く使いこなせなくて、悪魔に負けるなんてことも稀ではない。

その点においてAさんと契約した悪魔は相性がバッチリなんです。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「Aさんは何の悪魔と契約してんだ？」

そう話しているとAを囲む360度の全方位から手が襲いかかった。