白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ36)

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35話　違和感ページ36

NO side

Aはこの橋に確信的な違和感を感じていた。

最初に感じたのは車から出た時。

Aは目の前にある橋は自分の知る橋ではない気がした。

これといった言葉で言い表せられない微妙な違和感だ。

だからAは車の前にデンジとマコトを置いて、1人で橋に入ったのだ。

「(でも、確かにこの場所は間違いなく…。

悪魔の作り出した領域ね。

見た目は現実にあるものとそっくりだけど、若干継ぎ接ぎで作られているところがある…。

さっきの雑魚悪魔は囮か。

雑魚に目が行って、領域に入ったことすら悟らせないようにしてあるのね〜。

相当頭がキレる悪魔みたい…。)

悪魔のくせに囮を使うとは…洒落臭い。」(ﾎﾞｿｯ

そう言ったAの瞳にはハイライトがなかった。

「…。」

ﾊﾟﾝ

Aは無言で自分の足を掴もうとしている黒い手を撃った。

「なるほどね。

(ジ殺の心霊スポットであることを利用して、今の手を使ってここへの訪問客を殺していたわけ…。)」

Aが撃った手は消えることなく、すぐに再生した。

それに加えて手の数は無数に増えていく。

するとどこからか声が聞こてきた。

？『愚かな人間よ。

足掻いても無駄だ。

お前もこのジ殺の悪魔の手に掛けられれば楽になれるぞ？』

それはジ殺の悪魔の声だった。

「…。

(領域はどこからでも手を出せるようにする為のものだったのね。

それにしてもいったい本体はどこに…？)」

Aはジ殺の悪魔の問いかけに無視をし、声の位置を探ろうとする。

ジ殺『そう簡単に分かる場所にはいないぞ、デビルハンター。

お前は私を見つけることもできずに死ぬのだ。』

そんなAを嘲笑うようにジ殺の悪魔は言う。

「随分と自信があるのね〜。

でも、安心して。

ちゃーんと見つけてあげるから。」

Aは銃弾を補充しながら言った。

ジ殺『己の力量を弁えない馬鹿は相手にするだけ無駄だな。

会話という無駄な行為も不要。

お前やそこにいる小僧らを喰らえば私はもっと強くなることができる。

さぁ、早くお前を寄越せ！！』

ジ殺の悪魔の言葉と同時にAを囲んでいた手が一斉に動き出した。