白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ33)

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32話　暴走ページ33

NO side

ﾏｺﾄ「あのジジイ共…Aさんが黙ってることを良いことにセクハラ、パワハラもいいところです！！」

「マ、マコトくん…？」

運転をしながら次々と言葉を連ねるマコトにAの口元はヒクヒクと吊り上がる。

マコトの口はまだまだ閉じることなく動き続ける。

ﾏｺﾄ「大体、そもそもこの任務も可笑しいんですよ！

あのような多数の悪魔の可能性がある場所に派遣されるのは本来であれば2人以上のデビルハンターである筈！！

しかし、実際はどうですか！？

今向かっているのはAさんと新人のデンジくん。

それにAさんのサポートをしている僕だけです！！

人数的には合っているかもしれませんが、任務に見合った働きが見込めるのはAさんだけだ！！

またジジイ共の嫌がらせですよ！？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「なぁ、マコトの奴どうしたんですか？」(ｺｿｯ

ノンストップで話し続けるマコトにデンジは小声で隣に座るAに話しかける。

「偶にこうなっちゃうの、マコトくん。

ストレスが溜まってる状態だとちょっとした事でスイッチが入って火がついちゃうみたいで…。

前兆は分からないし、止め方も分からない。

色々試してはみたけど、それも無効化。

寧ろ、火に油を注ぐ行為になっちゃうのよね…。」(ｺｿｯ

Aも視線はマコトに向けたままデンジの方に身を寄せ小声で返す。

「これはマコトくんが正気に戻るまで耐えるしかないね。」(ｺｿｯ

ﾃﾞﾝｼﾞ「え〜！？」(ｺｿｯ

Aの諦める表情にデンジは不満の声を上げる。

デンジはマコトの愚痴よりもAと話したいのだ。

「手、繋いでてあげるから大人しくしてて。」(ｺｿｯ

ﾃﾞﾝｼﾞ「はーい！」(ｺｿｯ

しかし、欲には勝てないデンジなのであった。←

ﾏｺﾄ「あーでこーでそれで…！！」

それからマコトは到着まで暴走は続き…。

「(事故が起きませんように、事故が起きませんように、事故か起きませんように…！)」

Aはひたすら耐え、車が事故を起こさないように祈り…。

ﾃﾞﾝｼﾞ「(リノさんの手、やっぱ柔らけぇ…！)」

デンジはそんなAの心情とは裏腹に手を繋いだことに頭がいっぱいだった。←

はっきり言おう。

カオスである。←