白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ29)

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28話　お化粧ページ29

NO side

「分かった？

これが、特別な子扱い。

もっとされたい？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「されたいです…。」

Aの魅惑的な笑みに見惚れながらデンジは返事をした。

「素直でよろしい〜。

でも、それはまた今度。

そろそろ準備しないと。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「え〜！？」

お預けをくらったデンジは不満の声を上げる。

「いい子にしてたらご褒美いっぱいあげるよ？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「準備しまぁす！！」

「ふふっ。」

目の前に餌を垂らされたらすぐに反応するデンジにAは笑わずにはいられなかった。

しかし、それと同時にいつか騙されそうで心配になるのだった。

それから2人は各々準備を始めた。

Aは薄化粧を施し、スーツを着用した。

そして今は髪を結っていた。

スーツを着るだけのデンジはその様子を近くで見ていた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「なぁ、Aさん。」

「なに？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「その顔につけてるやつなんなんだ？」

デンジは自分の目尻を指しながら言った。

きっとアイラインのことを指しているのだろう。

「これはね、お化粧っていうの。

女の子を可愛くしてくれる道具。」

Aは目元を見せるように可愛らしくウインクをする。

ﾃﾞﾝｼﾞ「(目ぇ瞑んの可愛い…。)

Aさんはそのままでも可愛いぜ？」

そんなAを可愛いと思いながらもキョトンとした顔で言うデンジ。

そう言うデンジに思わず呆気に取られるA。

目をぱちくりとさせる。

「！…嬉しいことを言ってくれるね〜。

誰構わず言っちゃダメだよ？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「Aさんにしか言わねぇから大丈Vだぜ！」

デンジはピースサインを出しながら言った。

「なら、安心だけど。

でもね…女の子は今の自分よりも可愛くなりたい生き物なんだよ？」

髪の毛を結い終わったAは八の字に眉を曲げながら言った。

ﾃﾞﾝｼﾞ「そんなもんなのか。」

「そんなものよ。」