白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ25)

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24話　発展途上ページ25

NO side

デンジは恐る恐る口の中に紅茶を流し込んだ。

ﾃﾞﾝｼﾞ「！」

「どう？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「…ちょっとにげぇな。」

デンジは眉を顰めながら言った。

「ストレートティーはまだ早かったかな？

デンジが飲む時はミルクか砂糖を入れた方がいいかもね。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「む、子供扱いっスか？」

デンジは不満気に言った。

「そんな事ないよ〜。

君の好みを知れて嬉しいだけ。

それに、時が経てば嫌いな物も好きになれるかもしれないじゃない？

君はまだまだ発展途上なだけだよ。

無理して焦って大人になる必要もない。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「！…そっか！」

Aの言葉に機嫌を直したデンジは再びパンに齧り付こうとしたが、あることを思いつき口を閉じた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「…。」

「デンジ？」

じっとパンを見つめるデンジにAは心配になり声をかける。

ﾃﾞﾝｼﾞ「ん！」

するとデンジはジャムの付いたパンをAの目の前に突き出した。

「ん？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「Aさんにやる！

何か、俺だけいろんなの食べるのもヤだし。

一緒に食おうぜ！」

「！」

デンジの笑顔と言葉にAは笑みを溢した。

Aはそのままデンジの持つパンを一口齧った。

「ん、美味しいね。」

まさか自分の手から食べられるとは思わなかったデンジは赤面する他なかった。

ﾃﾞﾝｼﾞ「！！」

「ありがとう、デンジ。

でも残りはデンジが食べて？

デンジにはいっぱい食べて元気になって欲しいから、ね？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「マジすか？めっちゃ嬉しい！

でもなぁ…。

じゃあ、後これだけ！」

Aの言葉に嬉しさを感じつつも何だか納得いかないデンジはもう一つのマーガリンの塗られたパンをまた前に出した。

「そう？ありがとう。」

デンジの好意に甘えてAはまた一口齧った。